第360回
中国株大再編、B株銘柄のH株への転換加速も
京東方科技集団股フェン有限公司
(トウホウテクノロジー、200725)の
H株発行が7月6日、株主総会で承認されました。
B株銘柄によるH株発行の嚆矢となりそうです。
以前にも紹介しましたが、
B株銘柄によるH株志向は強いものがあります。
もしかすると、これが契機となって、
B株の複数社が、
一度は尻すぼみとなったH株発行計画を、
続々と練り直すことになるかもしれません。
市場関係者によると、
京東方科技集団の韓国の子会社上場計画の
アドバイザーであったHSBC証券が、
今回のH株発行の上場アドバイザーとなる可能性が
高いといわれています。
同社は1年内の上場を目指し、
25億香港ドルの調達を予定。
調達資金のうち18億香港ドルは、
北京で建設中の
第5代生産ラインの銀行借入返済に充当。
7億香港ドルは
北京京東方光電科技有限公司の増資と
再編に充てるともいわれています。
かなり具体的な計画となっています。
以前まで紹介した業績レーティングでは、
京東方科技集団は
前回のB評価からC評価に格下げされました。
2004年12月期の決算は、
前年の急成長の反動ともいえるかのような、
減益となってしまったことが響いているようです。
主力のTFT−LCDが伸び悩んだともされ、
製品価格の下落が利益に影響したと思われます。
ただし、05年になってからは
市場の回復が進んでいるともされ、
それほど悲観的になる状況ではないようです。
同社のH株上場が実現すれば、
BH同時上場の初の銘柄となります。
報道によれば、H株上場が実現次第、
B株は上場廃止予定となるようです。
その詳細はまだ明らかになっていませんが、
既存のB株がH株に
自動的に切り替わるようなイメージでしょうか。
これは、初のBH同時上場だけを
意味するわけではなく、
いろいろな意味で難しいと思っていた
B株とH株の統合をも道を開くことになります。
中国株の大再編につながる可能性もあります。
|