第1回
保険会社2社のIPOで盛り上がった03年のH株

「日本の投資家が実際に関心のある銘柄」、
最近ではとにかく中国人寿保険(2628)です。

この銘柄は、03年12月18日に香港で
新規株式公開(IPO)を行いました。
それに先立って、ニューヨークでも
株式上場を成功させています。

香港はもちろん、
世界中で注目されたIPOでした。
というのも、2003年通年を考えても、
中国人寿保険のIPOは
世界最大規模のものだったからです。

中国人寿保険は中国の生命保険最大手です。
金融改革を進める中国において、
保険各社がこぞって企業内部の整理を通じて
株式上場を図ろうとしていますが、
この中国人寿保険もその一つです。

保険会社の上場といえば、
03年11月には中国人民財産保険(2328)が
やはり香港への上場を成功させています。

こちらは損害保険の最大手。
例えば、現在、自動車が
庶民の手にも届くようになった中国で、
自動車保険では圧倒的なシェアを握っていたりします。
この銘柄も11月のIPO時には騒がれました。

中国人寿保険と中国人民財産保険、
両銘柄とも2003年末までに
それぞれ40%程度株価が上がりました。
それぞれ半月から2ヵ月弱という短い間にです。

今後も、保険を含めた「金融」がキーワードになりそうです。
2004年前半までに、国有資産が含まれていない銀行、
つまり純粋な民間銀行としては、
中国最大の民生銀行がH株に上場します。

この銀行は中国本土でA株も発行しており、
優良銀行の一つとされています。
注目したいIPOです。






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2006年2月3日(金)更新
- このコラムは連載終了いたしました -

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■有田 直矢 (ありた・なおや)
南京大学大学院卒業。2000年に『サーチナ』に入社。中国株の唯一の情報誌「中国企業情報」(中経出版刊)の編集長。
主に中国版会社情報『中国企業情報』(01年版、02年版、03年版)、中国株入門書『入門「中国株」の買い方がよく分かる本』などを執筆、編集、監修。中国株のナマの情報に一番近いところにいます。※サーチナは1999年、1人の中国人留学生・端木正和(現サーチナ代表取締役社長)が開設した中国情報ポータルサイト「中国情報局」を法人化して設立。中国情報に特化したビジネスを展開中。『中国企業情報 2004-2005年版』も好評発売中!


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