| 第354回B→A評価最後のB株銘柄「杭州タービン」の実態
 中国本土の企業業績レーティングで、前回と比較可能な138銘柄の中で、
 前回B評価からA評価に上がったB株銘柄、
 最後の一つは杭州タービン
 (コウシュウスチームタービン、200771)です。
 2004年の急成長がむしろ市場の堅調に
 依存しているところが大きかった伊泰コール
 (イータイコール、900948)、
 あるいはマクロコントロール政策や
 不動産引き締めなどの
 あおりを受けることも予想され、
 2005年第1四半期(1−3月期)に赤字決算となり、
 株価も暴落した華新セメント
 (ファシンセメント、900933)という、
 前回B評価からA評価に上がった
 そのほかのB株銘柄と比べ、
 杭州タービンはどちらかといえば
 安定しているといえます。
 伊泰コールや華新セメント同様、2004年12月期決算で利益が激増、
 前年と比べて4倍増近くに膨れ上がりましたが、
 これは電力需要の高まりが受注件数を伸ばし、
 これと同時にタービンの開発から
 設計までの過程における業務の改善及び
 生産効率の向上を図ったことが
 大きかったようです。
 それ以前までも、着実に成長を遂げてきていましたが、
 日本においては、
 それほど注目されてはいなかったようで、
 現地でも、今回の決算発表を受けて、
 株価が急上昇した感があり、
 ダークホース的な扱いだったのかもしれません。
 そもそもそれほど規模の大きな会社ではないことも、
 今まで注目を受けなかった要因かもしれません。
 04年末から決算発表が行われた4月にかけて株価は、上げ続け、
 04年の最安値は3月に5.54香港ドルでしたが、
 5年4月11日には12.89香港ドルまで伸びています。
 その後調整が入りましたが、
 6月現在でも10香港ドル前後で推移しています。
 伊泰コールと同じく、配当利回りもかなり高水準になっているのも
 特徴の一つでしょう。
 05年も新規受注が順調だとされ、
 今後の成長にも期待がかかります。
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