Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第584回
「覚悟をすれば、活路がひらかれる可能性が強い」

前々回および前回に紹介した文章から
邱さんは論語のなかの
「人よく道を弘む、道、人を弘むにあらず」
というコトバを使って、
人が自分で納得できる結論を得ようと思えば、
自分をとりまく世のしきたりなどにたよらず、
自分で考え、自分で行動するよりほかない
という考えを示しておられるようです。

さて、邱さんがこうした考えを
はっきりと示すようになったのは、
24歳のとき、孤立無援のなかで、
自分の人生をひらかざるを
えないような状態に我が身をおいたことが
深く関係しているように思うのですが
いかがでしょうか。
邱さんが24歳のときに選んだ人生コースを
見ておきましょう。

「『背水の陣』というコトバがあるように、
人間は時々、自分を
のっぴきならぬ状態におくのが身のためだと、
私は思っている。
逃げ道がいくらでもあると、
形勢がおかしくなってくれば、
人はすぐにも敵に背を見せる。
ところが、川を背に布陣すると、
退けば水の中に追い落とされるだけだから、
いやでも前に進むよりほかない。
決死の覚悟をすれば、
活路がひらかれる可能性が強いのである。

意識してそうしたわけではないが、
私は24歳のときに、
自分をそういう立場に追い込んでしまった。
終戦直後の台湾における国民政府の腐敗ぶりを
イヤというほど見せつけられてしまった私は、
『台湾の将来の地位をきめるにあたっては
 国民投票をして決めるべきだ』と国連に請願書を出した。
『賽は投げられた』というに等しかった。

およそ中国人のつくるような政府は、
誰が権力を握っても、
民主主義からほど遠いことに変わりはないから、
私のようなことをすれば、
叛国罪に問われ、つかまればまず生命はない。
それを承知で、弓をひいたのだから、
よほどの形勢変化でもない限り、
もう二度と故郷へは帰れなかった。」
『失敗の中にノウハウあり』


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