蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第176回 (旧暦7月5日)
かまどは、現地の状況に即して作るもの

今日はまた「仙人流野外生活術」の話です。
先回(第173回・7月30日)では、
野外用のかまどに求められる基本的な用件について
紹介しましたから、今日は野外用かまどの種類について
書いておこうと思います。

アウトドアで利用されるかまどには、
その材質や様式などの違いによって、
石組みかまど、立ちかまど、壕かまど、丸太かまど、
インディアン式かまどなど、いろいろな種類があります。
これは、気候や地質、植生などを異にする
さまざま地域において、
そこの自然環境にもっとも適応した材質や様式で
かまどが作られてきたことを意味しています。

つまり、手ごろな石が簡単に利用できるフィールドでは
石組みかまどが、丸太が利用しやすいフィールドでは
丸太かまどが、そして、石も木も入手しにくいフィールドでは
地面を掘り下げる壕かまどが……というように、
それぞれの自然立地に応じたかまどが考案され、
それが今日まで継承されてきたということです。
したがって、野外でかまどを築くときは、
現在でもこうした方式を基準にするのが原則であることに
変わりはありません。

もっとも、日本の自然下では、
ほとんどすべてのフィールドで石や木が利用できますから、
この2種類のかまどさえ作れれば、まず困ることはないはずです。
そこで、ここでは石組みかまどと立ちかまどに絞って、
その概要を紹介しておくことにしましょう。

まず、石組みかまどというのは、
文字通り石を組んで作るかまどのことで、
石の組み方によって、二点かまど、三点かまど、
コの字型かまど、E字型かまどなどに分けられます、
その組み方は、先回(173回)のイラストで紹介しましたが、
イラストに描かれている1箇の石の部分を
複数の石を寄せ集めて築いてもモチロン支障はありません。

次に、立ちかまどというのは、
下のイラストのごとく大小の木の枝を組み合わせて作る
かまどのことで、鍋類の支点となる石や丸太を
利用できないようなときや、行動中の昼食などで
簡単な熱源が欲しい場合などに適しています。
ただし、この方法は、風除けの壁もなく、
熱が拡散して熱効率が低くなるのが欠点です。


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