第129回 (旧暦5月17日)
健康茶を作るには、材料を採る時期が大切です
3日前に、健康茶を自分で作ってみましょう、
という話をしましたから、
今日は、その作り方の第一歩として、
健康茶の材料となる薬草を摘む時期について
紹介しておくことにしようではありませんか。
いつだったか、前にも少し書いたような記憶がありますが、
健康茶であれ、薬酒であれ、また薬湯であれ、
植物の薬理成分を利用するにあたっては、
それを採取するにふさわしい時期があります。
それはどういうことかといいますと、
植物に含まれる薬理成分というものは、
一年中いつも同じ状態で存在しているわけではなく、
それぞれの植物の生長サイクルによって大きな違いがあるために、
その成分が最も多く含まれている時期に
採取して利用しなければ意味がない、ということです。
植物に含まれる薬理成分のほとんどは葉で作られ、
それがいろいろな部位に運ばれていくのですが、
植物は季節によってその姿かたちが大きく変動します。
そのため、植物全体に含まれる成分も、
季節による状態の変化とともに、
それが含まれる部位も異なってくることになるのです。
そこで、薬草を利用するにあたっては、
利用する部位ごとにおのずから採取する適期が
定まってくることになるのですが、
その利用部位と採取適期とも関係は、およそ次のようになります。
(1)全草を利用する場合 |
花が咲いた時期 |
(2)花を利用する場合 |
開花前のつぼみ〜開花直後の時期 |
(3)種子を利用する場合 |
種子の完熟期 |
(4)果実を利用する場合 |
完熟前の時期 |
(5)根を利用する場合 |
地上部が枯れてから新芽が出るまでの時期 |
(6)樹皮や枝を利用する場合 |
水揚げが活発な生長期
(一般に晩春〜初夏のころ) |
(7)葉を利用する場合 |
若葉〜盛葉の時期
(一般に晩春〜夏のころ) |
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今が摘みごろのドクダミ。
全草を利用するものは花をつけた時期に採取するのがよい |
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