第15回
仙人のお菓子
今日は2月15日。
毎月15日は全国菓子工業組合連合会が定めた
「お菓子の日」だそうですから、
今日は仙人流のお菓子作りについて紹介しておくことにしましょう。
お菓子といえども、仙人流では
材料すべて天然自然のものを使うのが原則。
たとえばツクシ。たとえばツバキの花・・・・。
もちろんこれ以外にも木の実や果実類も使いますが、
これも自然完熟したものに限ります。
その理由は、果実であればジャムを作ってみるとスグにわかる。
自然の中で完熟したものはそのままでジャム化しますし、
そのジャムは常温下での長期保存が可能です。
これに対して促成栽培したものは、
ゼラチンやペクチンを添加しないとジャム化しないうえ、
保存性でも大きく劣るもの。
こうして自然効果と促成とで作り較べてみると、
もともとジャムというものが保存食品として生まれ、
その素材が自然に熟す、ごくかぎられた時期にしか
作れなかったものだということがよく理解できるものです。
おそらく「旬(しゅん)」という言葉には、
ただ食味風味に優れるだけでなく、
本来はこうした意味も含まれていたのでしょうね。
まあ、コムズカシイ能書きはホドホドにして、
そろそろ仙人流お菓子の一品を紹介しておくことにしましょうか。
今日伝授するのは、第6回で少し触れた
「ツバキの花びらピール」です。
作り方は、まずヤブツバキの花びら120〜150gを用意し、
グラニュー糖300g、レモンスライス7〜8枚を加えて
500tの水で煮汁がトロリとしてツバキ色になるまで煮詰め、
「ジャムゼリー」を作ります。
このジャムゼリーは各種のゼリー菓子に使うとして、
今度は、煮た花びらをとりだして汁気を絞り、
少し風に乾かしてからグラニュー糖をまぶし、
陽に当ててパリっと乾燥させればハイOK。
コーヒー、紅茶にはむろんのこと、
日本茶のお茶受けにもよく合いますゼ。
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