元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1257回
医食財!「人生の師」はいますか?

まえに、邱永漢さんが主宰して1月に開いた、
マスコミ関係者のパーティの模様を書きましたが、
テーブルの前に座ったのが戸田敦也さんで、
久しぶりにお会いしました。

HiQの読者ならご存知でしょうが、
昨年まで、連載コラム「お知恵拝借!」
「Qさんライブラリー」を、
僕と同じペースで日刊連載していた人です。
もう、数十年、邱永漢さんの発想法を
ビジネスや処世の問題解決・意思決定の範と仰いで、
自ら「邱永漢思想研究家」と称し、その付加価値の高い、
邱さんの知恵の実際活用を広めるためのセミナーを
国内外で開催している人です。

HiQの連載終了後は、
「戸田ゼミ通信」というホームページを開設していますので、
すでにご覧になっている人も多いと思います。
その戸田さんのビジネスや人生の処世についての持論は、
「自分の人生の舵取り役は自分だ」そして、
「邱永漢さんのような“人生の師”を持てば鬼に金棒だ」
というもので、
いわば、「戸田ゼミ通信」は
“師を共にする人たち”が集まって、
交流ネットワークを作っていることになります。
興味のある人は、
このサイトを一度覗いてみることをお勧めします。

ところで、僕も、戸田さんの考え方に賛同していますが、
読者のみなさんの中でも、邱永漢さんをはじめ、
何人かの“人生の師”を持っているとすれば
これほど心強いものはない、
とくに、この不確実な時代には、
これほどラッキーな人はいないと思っています。

このコラムの読者の方なら分かると思いますが、
僕自身、これからの長寿時代を
“元気にときめいて生きる”ための3原則は、
「衣食住」より、「医食財」にある――、というのが持論で、
それぞれのジャンルに人生の師、
処世の神様となる先輩を持っていれば、
処世のパワーは倍増であるという考え方です。
いわずもがなですが、
僕の「医」の師、つまり「いのちの神様」は、
ホリスティック医学の草分け・帯津良一博士です。
「食」の師は、マクロビオティック医学の祖、
故・桜沢如一氏です。
そして「財」の師、つまり「お金の神様」が、
邱永漢さんということになります。

じつに、日々、強いパワーをいただいております。
ま、人生の師と仰ぐためには、
いま元気に活躍している先人の方が
パワーを貰いやすいわけですが、
偉業を残された方たちの著作や関係者を通じて、
日々、敬愛させていただくことも可能です。

ただ「人生の師を持つ」といっても、
ただ都合のいいときだけ「先生」と呼んだり、
勝手にお名前を拝借したり、
自分勝手なお付き合いはルール違反ですし、
師から学ぶ態度に謙虚さを持たない人は、
その英知を会得することも、
威光の恩恵に預かることも難しいと思います。
生来、人間が自然に育むべきルールといいますか、
たえず、しなやかな「礼儀作法」を
身につけていくことが大切です。

些細なことですが、昔は、盆暮れに「志」を贈ったり、
ご挨拶を欠かさないことが礼儀であり、
師弟の関係が上手くいって、
お互いにライフスタイルの付加価値を
高めることが出来たわけです。
いまどき、礼儀作法などと「爺臭いことをいうな」
「時代錯誤もはなはだしい」という人もいるかも知れませんが、
こうした先人との礼儀作法をないがしろにした
事業家、経営者、政治家が、
不祥事を起こして失脚しているではないですか?
世に中の信頼の絆が見えなくなり、
ビジネスルールが乱れ、
この国のかたちまで崩壊しているいまこそ、
信頼すべき「人生の師」を大切にすること――、
先人、先祖との「礼儀作法」を見直すこと――、
こうした医食財にかかわる
「人間の絆つくり」の原則が大切だと思います。

1月の「Q氏に一笑の夕べ」パーティでの邱永漢先生ご夫妻。
(中央が戸田さん)


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2006年2月4日(土)

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