元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第997回
爆笑!「第3のタマタマ」の話

このゴールデンウイークに、
秋田の玉川温泉に出かけた話を書いてきましたが
じつは、僕にとっては、
ちょっとした傷口を癒す温泉旅でもありました。

人間、中高年になると、
ことガンというわけではなく、
体のあちこちが痛んでくるものです。
白内障の手術を受けたとか、
補聴器をつけるようになったとか、
よく仲間や先輩から話を聞きます。

僕にもちょっとした持病がいくつかあります。
まえにも書きましたが椎間板ヘルニアや痔、
そして、アタマの吹き出物・・・、
大抵は、急に気候が寒くなったときに出るので、
「体調のイエローカード」なのだと思って、
まず、体を冷やさないように心しています。

ところで、僕は、「アテローマ」といって
左側の下腹部に20年来の「粉瘤」をもつ
奇病の持ち主でもあります。
アテローマとは
皮膚の下に出来る「脂肪垢の塊」で、
最初は直径1センチほどに盛り上がりまして、
会社の健康診断でも、
別に悪性の腫瘍ではないから、
気にならなければほうっておけばよいと
いわれていたものです。

ま、痛くも痒くもない代物ですから
さほど気にしていなかったのですが、
最近、直径が3.7センチにも膨れ上がり、
その中央に小さな噴出穴が出来て、
なにやら、中から、
脂が酸化した様な臭いがしてきたのですね。

もちろん、痛くも痒くもないので、
このままでもいいわけですが、
臭いが出てくるのは困ったなあと思っておりました。
親友の“絶倫くん”と風呂に入ると、
僕の下腹部をしげしげとながめ、
「う〜ん、これは珍しい。
 まるで“第3のタマタマ”のように
 盛り上がってまいりましたなあ。
 “タマタマを3つ持つ男”?
 まさに、あなたはガンに限らず、
 難病怪病の奇人ですね。ハハハ」
と喜ぶ始末なんです。

とうとう、思案の末に、
主治医の帯津良一医師に相談したのです。
CT検査の末、
やはり皮膚下にできた「アテローマ」だが、
ほうっておくと、ガン化しないわけではないというので、
手術でとってもらうことにしたわけです。
副院長の鈴木毅医師が執刀してくれて、
たしかに、3センチほどの茶色いスポンジ状というか
“高野豆腐”のような脂肪垢の塊がとれました。
5針ほどの治療で、盲腸より軽い手術でしたから、
1泊2日で退院。

というわけで、10日後に、
玉川温泉に行く予定になっていましたので、
ちょうど、5針の小さな傷口を癒す、
温泉旅となったわけです。
ちなみに玉川温泉とは、
鹿が傷口を癒すために浸かったというので、
昔は『鹿湯温泉』とも呼ばれた効用がありますから、
僕の傷口の直りも予想以上に早く、
いまでは、すっかり“第3のタマタマ”の悩みからも
解放されたことになりました(^0^)。


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2005年5月20日(金)

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