第327回
「効く!朝鮮人参の見分け方」
Q先生がコラムで
何回も取り上げられておられる
水蒸気で焙煎したコーヒーが、
普通に焙煎したコーヒーよりも
どうして味や香りが格段によくなるのか、
私には少しばかりの心当たりがあります。
それは、朝鮮人参を加工する方法です。
畑から採った生の朝鮮人参には
70〜80%の水分が含まれていますが、
回りが分厚いコルク層で囲まれているので、
日干しで乾かしても
中心部分まで完全に乾燥させるのは難しく、
薬効成分の多くが
酵素の働きによって分解されてしまいます。
そのため、昔の人々は
コルク層を剥がして乾かし
薬効成分の低下を防ぐ方法を考案したのです。
※こうして加工された朝鮮人参は
「白参(はくじん)」と呼ばれています。
また、「紅参(こうじん)」という
蒸してから乾燥させた加工方法の朝鮮人参は、
高温の水蒸気で蒸し上げることによって
中心部まで一気に熱が通るため、
酵素の働きが瞬時に止まり
薬効成分の分解がストップするので、
白参よりもさらに
薬効成分の減少が少なくなります。
また同時に、高温によって
朝鮮人参に含まれるデンプン質が
飴のように変化するため、
酸素による劣化も妨げられ
長期保存も可能になります。
おそらく、
後者の紅参の加工方法が、
「水蒸気で焙煎したコーヒーが、
普通に焙煎したコーヒーよりも
味や香りが格段によくなる」
理由の一つではないかと想像されます。
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