虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第328回
「漢方に、王道なし?」

慢性のつらい痛みで漢方薬を飲むからには、
「多少時間が掛かっても、
 一時的でなく根本から治したい!」
あなたもそう思ってはおられませんか?

腰痛・坐骨神経痛・関節痛・
関節炎・神経痛・リウマチなど、
“痛みに効く”と効能書に書いてある
薬や漢方薬はいくらでもあります。

しかし、ここで見逃してならないのが、
それらに、“自然治癒力”を増す力が
どれだけあるかです。

一時的に痛みが軽くなっても、
自然治癒力が十分に働いてくれなければ、
いくら効能書に痛みという文字が書いてあっても、
慢性の痛みが根本からよくなることは
ほとんどありません。

よくある例が、
鎮痛剤や痛み止めの座薬などの場合です。
使ったその時は確かに楽になりますが、
薬の効き目が切れてくれば
痛みは強さを増して
またぶり返して出てきます。

実は、私にも失敗した経験があります。
30年近く前、
大阪で漢方の勉強をしていた頃の話です。

最初は、先輩たちのやり方を踏襲していました。
つまり、漢方薬の効能書を見て、
あてはまる症状がいくつあるかで
漢方薬を選ぶ方法です。
しかし、このやり方では、
根本的に症状が全然、
よくなってはくれないのです。
一時的に痛みを楽にするだけで、
漢方薬というよりも
鎮痛剤を使っているのとまったく同じです。

『自然治癒力を十分に
 高めてくれる漢方薬を選んで、
 症状に合わせた養生法を実行する!!』

試行錯誤をくり返し
いろいろと回り道をしましたが、
結局、これが多少時間が掛かっても、
“慢性のつらい痛み”の改善に
一番効果的な方法であるということを悟りました。


←前回記事へ 2005年3月1日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ