東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第32回
旧正月と株式市場 その2 「中国株式市場の見通し」

昨年12月1日、「QF I I」 が認可されました。
(「QFI I」については第5回第12回をご参照して下さい。)
当局に認可された海外の特定機関投資家が、中国国内の
A株の売買や引受け、投資信託の設定等を認められたのです。
しかし、発表当時、株価への反応はほとんどありませんでした。
海外機関投資家に対する認可のハードルが高いことも原因ですが、
承認までの手続きなどに時間を要し、即効性がなかったからです。

ところが先日、「特定機関投資家の認可発表を4月頃までに公表する」
との報道がなされ、俄かにA株市場が活況を呈しました。
「早ければ4月頃から海外投資家によるA株投資が開始される。」との
思惑が先行。A株に連られる格好でB株も上昇しました。

「B株市場」昨年までの低迷の原因

B株は国内投資家(個人)に開放されてから約3倍上昇しましたが、
その後は利食い売りで下落していました。
低迷から脱却できなかった原因には次のようなものがありました。
1. 国内投資家へのB株開放後、
   B株市場に対する政策的なものが
   何も出てこない。(政策待ち相場の長期化を嫌気)
1. 海外投資家によるB株から香港H株などへの
   資金シフトが行われた。(B株からH株などへの乗り換え)
1. A株市場の影響。
   A株市場での大型新規上場ラッシュが需給悪を招いた。

その他にも現地証券会社の不祥事や、B株取得に関する法人など
への取締まり強化などがありました。
また、10月から年末にかけては、B株市場に謎の中国人(超 閑散)が
居て、薄商いの中、海外個人投資家(特に日本)が小口の売りを浴び
せた(税制改正で日本株同様に源泉分離課税が選択できなくなる
ため、年内の売却を急いだ。)ことなどが原因です。

「なぜ、今年に入って中国株が堅調なのか」をご説明するのはスペース
の都合上、中途半端になりますので次回にさせていただきます。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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