第31回
「新年快楽」中国のお正月と株式市場 その1
新年好!旧正月(中国の正月)が近づいてきました。
いよいよ民族の大移動が始まり、都会の上海などでは買い物に行くのにタクシーを拾うのが一苦労。
やっと着いたデパートはごったがえし、レストランに行けば予約無しでは満席状態。
賑やかなのはいいけれど、禁止されてる筈の爆竹は昼夜関係なくバリバリバンバン。まるで銃撃戦さながらの音響。
何処へも出掛けず、家でゆっくり読書したり、のんびり入浴を楽しむのが一番です。とは現地駐在の日本人の声。
例年は約2週間という長い正月休みでしたが、今年は今月30日から来月9日まで11連休となります。
中国は旧正月のほかゴールデンウイークや国慶節などがありますが、長期休暇がもたらす経済効果はやはり旧正月が一番です。
「株式市況」
本国(上海・深)市場は旧正月中ずっと休場ですが、香港市場は1月31日(金)と2月3日(月)が休場になります。
例年、海外投資家は中国の長期休暇を嫌気して、旧正月前の買いは控え、逆にキャッシュポジションを高める(売り)姿勢でした。
また、国内個人投資家の一部は旧正月の準備や出費に備えて株を一部売却する動きがありました。
そのため1月はA株市場もB株市場もぱっとしない相場展開で、2月の旧正月明けに動意付くというのが普通でした。
もちろんその時々で市場を取り巻く環境(内部・外部要因ともに)が違いますので一概にはそうとも言えませんが。
「今年は違うぞ」
低迷を続けていたB株市場が正月明けから上昇しました。
上海市場のB株指数は1月2日の112ポイントから1月16日には130ポイントと、上昇率は16%。
また、A株指数も1月3日の1379ポイントから1月27日の1563ポイントと、上昇率は13%。
一方、NYをはじめ昨年は世界の主要市場がマイナスになる中、香港H株は16%上昇し、今年に入ってからも堅調に推移しています。
幸か不幸か昨年から、「クリスマス休暇や旧正月前で相場は低迷するので、一月は中国株を買う絶好のチャンス!」と叫んでいた私の予測は見事に外れました。
イラクや北朝鮮問題などでNYや東京市場が低迷するなか、なぜ中国株が買われているのでしょうか?
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