東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第30回
世界NO1.の企業紹介
「中国国際コンテナ」(中集集団) 深B株 市場コード39

同社は深市の貨物コンテナメーカーで世界最大手企業です。

[コンテナ生産量、7年連続で世界1位]

2002年末までのコンテナ生産量が300万個を突破し、7年連続で世界1位となった模様です。同社は深センをはじめ上海、天津、大連、青島など、中国沿海部を中心に計12ヶ所の生産拠点を展開。3タイプ100種類以上のコンテナを生産しており、ドライ貨物用コンテナで世界シェアは40%に達しています。2002年上期実績で,冷蔵用コンテナも世界シェア50%以上で世界シェアトップに躍り出ました。昨年12月には深市蛇口に研究開発(R&D)センターを完成。先端技術を駆使して、国際競争力の高い貨物コンテナを開発する計画。同社は既に120件以上の特許を取得するなど、開発力には定評があります。

[2001年は減収増益]

同社の2001年通期決算は24.7%減収、21.4%増益でした。
減収になった要因は
1.同社製品の90%は欧州はじめ米国、日本、オーストラリア、韓国などに幅広く輸出しています。米国同時多発テロで世界の海運業、貿易業は打撃を受け、同社も上場以来初のマイナス成長となりました。
2.2000年のコンテナ大量発注、及びその後のコンテナ運賃市況下落といった、海運業界における循環的要因の影響がありました。

[業績回復に期待]

2001年下期に入り、中国の輸出拡大を背景にコンテナ受注が急回復し、製品価格もわずかながらプラスに転じた模様。昨年第三四半期では、1〜9月の累計でコンテナ販売が前年比27%増(ドライ貨物用コンテナ25%増、冷蔵用コンテナが同55%増)、売上げ高が同8.7%増となっています。

足下の売価ダウンは、海上コンテナ輸送に固有の循環的要因が影響しており、同社の潜在成長力を損なうものではないと思います。来期以降は次の4点により力強い業績回復が期待されます。
1.海上コンテナ輸送は中長期的には依然拡大基調にある。
2.陸上輸送、特に中国国内のドア・ツー・ドア輸送におけるコンテナの利用増加が見込まれる。
3.特殊コンテナの新製品投入が加速傾向にある。
4.コンテナに次ぐ主力製品と位置付けられているトレーラーは立ち上がり順調(昨年4月に国内販売を開始、上期の販売実績は115台)、来期以降更なる販売拡大が期待される。

[株価]
同社の株価は7.600香港ドル(20日終値)です。
昨年の6月に5割無償を行いました。
無償増資前の高値は14.15香港ドル。
安値は6.51香港ドル(今年1月3日)。
日本がお正月のあいだに安値を付けて、今は少しづつ上昇して いる格好です。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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