東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第5回
香港株H株・レッドチップの現状と見通し(その2)

いくら香港市場がNY市場の動向に左右される展開だといっても
だらだら、ずるずる、最近のH株やレッドチップの動きが
面白くありません。
2002年の中間決算もほぼ出揃いました。
中間決算発表企業(182社)のうち43%が増収増益ですが、
27%は減収減益です。(8月28日発表分まで)
ただ、中国決算発表が市場に敏感で
大きく反応したとはいえません。

2002年、中国の重要行事に
11月8日から開催される党大会があります。
人事はさることながら、市場は新人事体制下で
どのような政策や改革が行われるかに注目しています。
目先のスケジュールでは今月末(9/30)から(10/7)は
国慶節で本土市場が休場となります。
株式市場は材料不足で動きづらい展開です。
しかし、だらだら、ずるずるの今が
絶好の押し目買いのチャンスかもしれません。

中国では案外早い時期にQFIIやQDIIが
認可される可能性があります。

QFII(Qualified Foreign Institutional Investors)
 海外特定機関投資家による中国本土株(A株)の
 取扱や売買が可能になる制度です。
 中国国内の機関投資家とジョイントで引き受けなども
 可能になります。

QDII(Qualified Domestic Institutional Investors)
 特定国内機関投資家による海外の株式(香港市場)の
 売買が可能になる制度です。

特にH株やレッドチップに影響を与えるのはQDIIだと思われます。
中国の国内投資家はまだ海外の株式を購入することができません。
QDIIが認可されればH株などが大きく上昇すると予想されます。
昨年2月にB株を国内投資家に開放して株価が3倍になりました。
中国株はまだ個別の材料よりも当局の政策だけで大きく乱高下します。

QFIIやQDIIの認可はいつか?

モルガンスタンレーは来春ぐらいだと予想していましたが、
中国当局のみぞ知る、ということになります。
ある日突然という、可能性が大きいと思います。
党大会(11月8日〜)を一つの山場として案外、
年内の可能性という憶測もあります。
いずれにしても上記の方式はいずれ発表されるものと思います。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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