東洋証券・深堀マネージャーが
中国企業と株についてわかりやすく解説します

第4回
香港株H株・レッドチップの現状と見通し(その1)

ご存知のように、7月初めよりNY市場の下落が
世界のマーケットに影響を与えました。
NY市場下落の要因は種々ありますが
ここでは省略させていただきます。

香港市場は為替や金利が米国とリンクしておりますので、
8月中旬まではNY市場と全く同じチャートになっております。
しかし、その後NY市場が小反発しても香港や東京市場は
NY以上に深押ししたまま反発の兆しが見えません。
一番の問題はNY市場下落の過程で、ミューチュアルファンドが
国内(米国)において資金シュートしたことです。
解約が相次ぎました。

そのため、ミューチュアルファンドは
海外運用分(5〜20%)の売却に走りました。
これには東京市場や香港市場も含まれます。
東京市場と香港市場の環境は違いますが、
かつてヘッジファンドが香港市場を恐怖に落とし入れたように、
市場規模が小さくファンダメンタルズも悪化している中では
ひとたまりもありません。
香港市場に上場している中国のH株やレッドチップも
利食い売りを浴びて下落しました。

9・11テロ1周年も無事クリアーしましたが、
当面はまだNYの動向に左右される展開だと予想されます。
ハンセン指数だけで一概に判断することは難しいことですが、
7月に中銀香港(中国四大銀行の一つである中国銀行が親会社)が
香港に新規上場しました。
近い将来ハンセン構成銘柄になると思います。
そうなると、時価総額でハンセン構成銘柄の25%を
中国株が占めることになります。

今後、香港市場のH株やレッドチップは徐々に、
NY連動からの影響を受けない独自の相場展開をしてくると予想されます。
将来は香港市場を巨龍が呑み込んでしまう格好になるでしょう。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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