第3回
H株、レッドチップそしてGEM市場
中国企業の多くが香港市場に上場しています。
H株やレッドチップと呼ばれる中国企業です。
H株とは…
中国企業の香港上場企業の総称です。
Hong Kong(香港)の頭文字Hを採ってH株と呼びます。
大型・国有企業で、基幹産業とくに工業系製造業が多く上場しています。
H株は、中国の企業が子会社化して香港に上場させたものです。
したがってH株の本社所在地は全て中国本土になっています。
上場企業数は51社ですが、
このうち中国国内で上場しているA株企業が21社あります。
B株指数は上海、深市場とともに
B株全銘柄を時価総額で加重平均して指数化したものですが、
H株指数はH株のうち代表25社を時価総額で加重平均した指数です。
レッドチップとは…
H株以外の中国資本の香港企業のことです。
中国共産党の赤のイメージから
レッドチップと呼ばれるようになりました。
H株が中国企業の海外子会社であるのに対して、
レッドチップは本土企業から分離単独海外企業として
香港市場に上場したものです。
中国資本でありながら、その籍(本社登録)は
香港やケイマン諸島、バミューダ島などとなっています。
レッドチップの本体(中国本土)の多くは、
政府系および財閥系大企業で、本土で上場している企業はありません。
したがって上場A株は1社もありません。
レッドチップ指数は、
レッドチップ代表27社の時価総額を加重平均したものです。
香港GEM市場とは…
香港市場にグロース・エンタープライゼズ・マーケット
と呼ばれる新興市場(中国で創業板)を99年12月に創設しました。
ベンチャー市場と言ってもいいでしょう。
メインボード(中国で主板)と比べると上場基準が緩やかなため、
あっという間にGEM銘柄が増えています。
このGEM市場にも中国資本の中国株と呼べる銘柄があります。
GEM銘柄は四半期ごとの決算開示が義務付けられておりますが、
売買の際には投資家から「確認書」を受け入れるよう
香港証券取引所が定めています。
GEM銘柄の中には極めて流動性(売買出来高)の低い銘柄が
多数あります。将来の成長性から大化けする期待も持てますが、
現在のところはリスクも同じくらい高いものがあります。
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