第461回
上海：リニアが定着、交通事情はますます悪化

上海に行ってまいりました。
今回は中国株事業とは
関係ない会社のプロジェクトによる出張だったので、
現地企業を往訪するなどのことはしませんでしたが、
私自身10カ月ぶりぐらいの上海で、
現地の空気を吸えたのは非常に有意義でした。

一点、出張直前に、上海万博事務局に
アポイントメントを取ろうとしましたが、
非常に手続きが複雑で、
出張期間中に担当者と会えるかどうかは
不確かとの連絡を受けましたので、
あきらめた経緯があります。
現地の人に聞くと、
「万博事務局といえどもお役所なので、
　中国の一般の行政機関と同様、
　接触しようとすると何かとめんどくさい」
とのこと。
愛知万博も終わり、
その前に2008年の北京五輪があるとはいえ、
2010年は上海万博で
大きく盛り上がることも予想されますし、
次の機会には是非接触して、
色々話を聞ければと考えております。

まず、上海の浦東空港から市内に向かうのに
リニアモーターカーに乗りました。
05年1月の前回の上海出張の時も乗りましたし、
そのときの感想は書いたことがありますが、
そのときと比べて、
ずいぶん乗客が増えたという印象を受けました。
海外の観光客も多かったのですが、
現地の出国しようとする人、
中国に返ってきた人などの利用も多かったようです。
まだまだ経営は苦しいのでしょうが、
だいぶ定着してきたようです。

参ったのは交通事情の悪化です。
上海は来るたびに交通事情が
悪くなっているようなイメージがあります。
まず、タクシーがつかまりません。
北京と比べて、上海のタクシーは
台数そのものが少ないようです。
現地の人いわく、
現在初乗り10元（約150円）を値上げすれば、
状況も変わってくるのでは、とのこと。
上海において、すでに10元は
かなり安い価格帯ですので、
値上げは案外すんなりと
受け入れられるかもしれません。

タクシー台数が少ないのは、
慢性的な渋滞と関係しているのかもしれません。
朝晩の通勤ラッシュ時はもちろんですが、
上海の中心を流れている黄浦江を挟んで
その東と西（浦東と浦西）の行き来が
非常にひどい状態です。
特に浦東の金融街として有名な陸家嘴から、
その対外方面にいくとなると
川底のトンネルを渡ることになりますが、
大変な混雑です。
上海万博までまだ間があるとはいえ、
この交通事情は何とか改善しなければ、
上海の発展にも関わってくる
ネックにもなりかねないような気がしています。