第462回
1平米150万円「湯臣一品」は庶民感覚とのずれ顕著

上海の陸家嘴には、
最近1平米あたり日本円にして
150万円の値がついた
高級マンション物件があります。
黄浦江沿いに立つシティグループビルのすぐ隣、
マンション名は「湯臣一品」、
四棟一組のコミュニティとなる予定のようです
(2005年11月現在建設中)。

上海でも1平米150万円というのは破格です。
今までの上海の最高額はせいぜい80万円程度、
この「湯臣一品」は
いきなり倍に引き上げたことになります。
賃貸価格はともかく、
上海の不動産販売市場では、
制度変更などもあって、
05年になってからは下降気味でした。
当然、当局による
バブル警戒のための調整という意図もあったはずです。
そんな中での最高額の大幅更新でしたので、
現地でも注目を浴びたようです。

今回、私も上海に出張し、
実際に「湯臣一品」を見てきました。
時間もなく、建設中であったことなど、
外観をざっくりと長めただけでしたが、
確かに四棟の高層ビルが並ぶ
スタイリッシュさはありましたが、
とんでもなく高級という感じを受けなかったのが
意外といえば意外です。

現地の人の話を聞くと、
投機の対象としては別にしても、
不動産の購入はいまや
市民の最大の関心ごとの一つです。
購入価格帯的には、一般的に言って、
1平米3000〜5000元、
1万元もすると高いなという感じがして、
2〜3万元となると高嶺の花、
というような感覚があるようでした。
「湯臣一品」は11万元にもなりますから、
いかに庶民感覚とずれているかが分かります。

「湯臣一品」は
香港に上場している台湾系デベロッパーで、
上海を中心に展開している
湯臣集団(トムソングループ、0258)が
行っている事業の一つです。
湯臣集団は、
業績的には若干波の多い企業ですが、
不動産市況とも関係しているので、
ある程度はやむをえないかもしれません。
「湯臣一品」の販売が本格化するのは
06年以降になる可能性もありますが、
注目してみるのも面白いかもしれません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2005年12月1日(木)

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