| 第842回ワインの諸々 84
 最初で最後のワインがブショネとは・・・
 先週ヌーヴォーについて触れました。年に一本しか購入しないヌーヴォーを
 先日飲むことになったのですが・・・
 休日の昼、家人と
 せっかくなので買ってあるヌーヴォーを飲もうということになり、
 簡単な昼食に合わせて飲んだのですが
 これがなんと「ブショネ」でした。
 抜栓する時、キャップシールを剥したら液漏れが見つかったので
 嫌な予感がしたのですが、ヘタったワインではなく完全なブショネ。
 ヌーヴォー唯一の特徴である
 ジュースのような果実味をまったく感じず、香りも味も閉じたまま。
 苦味もあり完全なブショネです。
 実はその1週間前に家で開けたワインもブショネであり、
 ワイン好きの定説「ブショネに合うとしばらく続く」
 は本当だったようです。
 解禁日にM屋で購入したヌーヴォー。3千円弱と安くない値付けであっただけに、
 デカンタージュして
 いくらかでもブショネを飛ばそうとしたのですが、
 たいした改善はありません。
 無理していくらか飲みましたが数杯でやめました。
 どうせブショネに当たるなら、
 レストランで当たれば交換してもらえるのですが、
 店売りでは泣き寝入りです。
 ワインの購入はブショネや劣化のリスクを
 客側が負わなければならず、
 しかしそのリスクが外観からはほとんどチェックできないのが
 難しいところです。
 最近はあまり料理店でブショネにあっていなかったのですが、たまにぶつかった時、疲れるのは店のワイン担当スタッフが
 そのワインの「ブショネ」を認めないというか
 理解できない場合です。
 以前ワインスクールなどでは「ブショネ」を教えないと書きました。
 何がヘタったワインで、何がブショネのワインなのか、
 良いところだけを見て悪いところには目を瞑るという、
 ネガティヴな評価を嫌がる日本人気質の弊害が
 ここにもでていると私は考えます。
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