第650回
フカヒレについて その3
下処理までは業者まかせ?
前回は「ゲンビレ」から食卓に上がる「フカヒレ」までの工程を
簡単に述べさせていただきました。
勿論私は料理人でもこの業界のプロでもありませんので、
業界関係者の読者の方から教えていただいた事なのですが、
私の頭だけにしまっておくのはもったいないと思ったので
書かせていただきました。
ある程度裏取りを心がけましたが、
流派などにもよって違うとのご指摘も受けております。
あくまで、一つの問題提起みたいなものですので、
ご意見がありましたらどんどんお願いします。
さて、この「フカヒレ料理」、
現在では「ゲンビレ」から自分で戻して料理として出している店は
ほとんどないと聞きました。
手間隙の人件費のほか、欲しいサイズを揃えるには
かなり歩留まりが悪い食材だからのようです。
大量に処理したなかで、
色々サイズや質を選別しなければならないとか。
よって、下処理して冷凍した「ヒレ」を供給する
加工流通業者が存在し、ほとんどの店、
あの有名店でもそのような業者から仕入れるのが主流のようです。
日本にも業者があるようです。
私もフーデックスで、
「中華高橋」という会社のブースやパンフをみて確認しました。
他にもいくつかの業者があるようでして、
高級店はサイズの大きい質の高いものを、
中堅や廉価な店はそれなりの物を、
ニーズに合わせて仕入れているのが実態のようです。
つまり、「ゲンビレ」から
色々面倒な処理をする工程は業者任せということで、
下処理済のヒレですから、
店の要求によって質の差はありましょうが、
皆同じような処理をしたヒレだということになります。
つまり下ごしらえまでは同じで、
最終的な本調理でしか、各店の個性、
味の違いを発揮できないといえるのではないでしょうか。
大量生産による供給ですから、
下処理済のヒレの相場というものは質の差はありますが、
各店同じようなものと考えます。
次回はこの下処理済のヒレの
仕入れ値に関する情報をお話したいと思います。
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