| 第576回確かに繊細だが秀逸かどうか、流石 1
 
 修善寺の名店と言われている「朴念仁」で修業した主人が銀座に出てきたと
 オープン前後からマスコミに取り上げられていた、
 宝町駅近くのビル地下にある
 「十割そば」をウリにしている蕎麦屋です。
 蕎麦屋では初めて見たカウンター席が6、
 そしてテーブルが4卓ほどのモダンな造りを狙った内装。
 しかし、カウンター席はお勧めできません。ビールサーバーがカウンター内にあるのは許せるとして、
 飲料の中継点として使っているからか
 グラスなどが雑然と並んでいるのです。
 見た目が悪すぎです。
 なぜにカウンター方式を選んだのか、その目的が理解できません。
 銀座だからか、
 ノンヴィンのシャンパーニュ(7500円)を置いていましたが、
 蕎麦屋にシャンパーニュも私には意外。
 日本酒が700円、焼酎は800円からありますが、
 デカンタに入れてくるなど
 量を考えると安く感じますが、肝心の料理は高い。
 高額蕎麦屋の談合価格というのでしょうか、ざる1枚が1千円。
 蕎麦粉はキロ1千円程度、
 どんなに高くても2千円以内のはずですから、
 含まれる水の量を差し引くと原価率は1割あるかないか。
 技術料を含むとはいえ、
 蕎麦業界のこの談合価格に友里は多いに疑問です。
 蕎麦屋の定番である蕎麦掻、出汁巻き玉子などの他、お勧め料理として、割烹的な料理がかなりあります。
 しかし、野菜の炊合せ、奥久慈シャモの焼鳥などが1千円前後。
 高いかどうかを判断する前に、凡庸な味わいにがっかりです。
 焼き茄子も小さな4片が600円、
 酒肴盛り合わせ(1千円)は
 わずかな蕎麦味噌、梅ワサビ、わさび漬け
 の3種ですから高すぎです。
 <明日に続く> |