| 第577回確かに繊細だが秀逸かどうか、流石 2
 
 では肝心な蕎麦はどうかと言うと、10割蕎麦とは思えない細めなもので、
 ざるの出汁つゆもカツオが強く
 人によって好き嫌いがあるでしょう。
 そば自体も水切りが悪いのかべちゃべちゃした食感で
 私は好きではありません。
 山本益博氏が絶賛していた「ひやかけ」は、冷たい出汁に入った蕎麦で、
 こちらの方が、コシがあって蕎麦自体は美味しくいただきましたが、
 そのまま飲み干せる出汁は、
 それほど奥深い味わいを感じるものではなく、
 ただのおいしいレベルのもの。
 1千円は量を考えると高いものと考えます。
 15食限定の黒挽蕎麦が1500円、温泉卵、揚げ玉、わかめが入ったぶっかけ蕎麦には
 何と辣油まで入って1600円。
 とろろ蕎麦も1600円と破格の値付け。
 どれもそれ1食ではまったくお腹が膨れないボリュームですから、
 ツマミをいくつか頼んでお酒を楽しみ、
 〆に蕎麦でお腹を満たすには
 昼でも一人軽く5千円は超えてしまうでしょう。
 しかし私はこの店の「お通し」システムに異議があります。昼間だと言うのに、ビールを頼むと「付き出し」が登場。
 そして会計時にしっかり突出し代として、
 500円加算されていました。
 夜ならまだしも、昼のビールで500円加算はいかがなものか。
 その後2回ほど、付き出しを忘れたのか加算がなかったのですが、
 4回目にはキヌカツギと蒟蒻で加算が300円。
 請求したりしなかったり金額が変わったりと
 方針が一定していません。
 <結論>高額蕎麦価格ですが、量も少なくCP悪すぎ。
 マスコミのバックアップがあった割に、
 13時過ぎには客はまばらで、
 しかも限定の黒挽蕎麦が残っていました。
 強気の価格設定が裏目に出ていると思われます。
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