| 第575回マスコミの度量について
 
 最近人と飲んだり食べたりしたら必ず出る話題が「ホリエモン VS フジテレビ」です。
 色々な情報が新聞、雑誌、夕刊紙に溢れていますが、
 「夕刊フジ」の見出しが
 かなり恣意的にライブドア不利を煽っているように感じるのは
 私だけでしょうか。
 フジテレビの社長も
 他局が面白おかしく取り上げる現状に不満を言って
 またまたネタにされていました。
 日テレの会長もホリエモンにエールを送り出し、
 青年会議所という企業の二代目三代目のボンボンの集まりでも
 ホリエモン支持が過半を超えているという調査結果もあり、
 政治家でも若手はホリエモン支持が多いといいますから、
 政界、実業界でも
 シーラカンス的な人がフジ側についているだけのようです。
 フジがホリエモンをバラエティーから降板させ、
 4月からのヒルズを舞台にした
 IT長者のドラマもかなり手直しするとか。
 本来、何でもありの視聴率第一主義のはずですから、
 この問題を自虐ネタにでもつかえば
 かなり話題になると思うのですが、
 日枝さんなど古い人間にはそこまでの度量はないようです。
 だいたい、「公共の電波だ」なんて偉そうに言っていますが、公共の電波を使って「やらせ」的なことはしょっちゅう、
 占いやグルメでも無意味に煽って火をつけるのが
 TVの常套手段ですし、低俗な番組も多い。
 今更「公共」なんて言えるのでしょうか。
 度量はなくても、面の皮が厚いのがTV業界のようです。
 公共の電波を使って、自分がプロデュースした店を宣伝していいのか。
 私はマスヒロさんとTV局に問いたい。
 最近の彼をメインにした番組ですが、
 出演料をもらっていながら自分がプロデュースした
 「ryo−ri genten」を取り上げて
 巧みに宣伝していました。
 ゲンテンというスポンサーと契約していながら、
 「公共の電波」を使って
 身内ともいえる店の宣伝をするのを許すTV局が
 なぜ偉そうに「公共の電波」と言えるのか、私には不思議です。
 どうしても身内のTV局や新聞、雑誌には甘くなってしまって都合の悪いことを書かないのが今のマスコミです。
 週刊現代もナベツネ批判が過ぎたからか、
 読売新聞の広告でナベツネの文字を白抜きされて喧嘩、
 以後読売は週刊現代の広告をとらなかったのですが、
 最近和解したのかまた広告を載せていました。
 これなども読売の度量のなさを物語っているのですが、
 これと違って私が感心した夕刊紙があります。
 友里征耶のコラムを連載していた日刊ゲンダイ。宣伝になってしまうかもしれませんが、
 この発行会社は「講談社」グループです。
 つまり私がよく記事というか企画物を引用している
 「週刊現代」「大人の週末」と同じグループなのです。
 私の最大の攻撃先はご存知、
 グルメ業界の重鎮、山本益博氏であります。
 そしてマスヒロさんは
 この「週刊現代」と「大人の週末」に毎号寄稿していまして、
 特に「大人の週末」では
 メインキャラクターといえる大きな存在です。
 益博さんはこの「大人の週末」が力の根源になっていると思います。
 その同じ講談社グループの「日刊ゲンダイ」のコラムで、
 私は一昨年から、事あるごとに、というか
 マスヒロさんの脇が甘いところをついて、
 「ソーホーズの顧問になっていていいのか」、
 「活け締めのフグ屋を絶賛していていいのか」、
 「コンサルやる評論家ってありか」、
 「森ビルは失敗ではないか」、
 「自らプロデュースしたゲンテンをなぜ宣伝する」
 などバンバン取り上げました。
 編集者から原稿修正などがあるかと心配したのですが、
 一字一句修正なくすべて掲載されたのには正直驚いたのです。
 それだけ、講談社グループ内でのマスヒロさんの価値が軽い、
 といってしまえば身も蓋もありませんが・・・
 結局、自分の都合で「真実」そのままではなくそれぞれ味付け修正、なかには偏向して「事実」として出すのは、
 マスコミがジャーナリズム云々といくら言っても、
 親会社や株主、経営者、スポンサーなどの
 立場、思惑があるから仕方がないのかもしれません。
 ですから昨今、マスコミは独立とか公共、とか
 大真面目で言っている評論家、コメンテーターを良く見ますが、
 本当の事を言えない立場なのでしょうが、
 あれで本人も満足しているのか、
 稼ぐためとはいえ本当の事を言いたいのではないかと
 つい気の毒に思ってしまうのです。
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