自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第535回
東京一辛いのではないか、東坡 その2

トマト豆腐とは、豆腐を潰したトマト煮込み。
多少の辛さもあり、トマト好きにははずせない一品です。
そして、最後の〆の麻婆豆腐。
この店は2人以上で行かなければ
この麻婆豆腐は食べきれないでしょう。
豆板醤を入れてからかなり煮込む調理は、
賛否が分かれるところと思いますが、
最後の仕上げに缶入りの花椒を振り掛ける
その量が半端ではありません。
振り掛けるのではなく、流し込む?
昔は袋から直接流し込んでいたとも聞きました。
まず一口食してください。
出来ればご飯なしで口に含む方がいいでしょう。

辛さの中に豆板醤や具の旨みを感じる事はなく、
ただ口中、喉が焼けるように辛く痺れるだけです。
この味が感じられないほどの辛さ、痺れ感をまず味わってから、
ご飯と一緒に仲間と食べきる努力をしてください。
無意味に辛い、と言ったらいいのでしょうか、
ここまで辛くする必然性をまったく感じない
この調理法に疑問を持ちながらも、
再訪を繰り返す友里。
自虐壁があるのかもしれません。

一方、他の料理は
白菜や青菜、セロリ、ジャガイモなどを使った
あっさり目の炒め物など。
あまり火力も強いとはいえない小さめの鍋一つの調理ですので、
満席の場合は料理の出にストレスを感じるかもしれません。
頼む皿数、酒量により価格はかなり振れる店ですが、
1千円台の料理が中心のメニュー、
一人辺り6〜1万円の範囲です。

<結論>
あの麻婆豆腐をマダムや料理人が平然と食べきれるのだろうか。
信じられない辛さ、痺れで、
確実に味覚細胞が麻痺しますので、最後の〆にしてください。
翌朝はお腹にきて大変ですから、
初めての方は週末の訪問をお勧めします。
激辛好きの方、ぜひチャレンジを!


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2005年1月26日(水)

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