| 第469回本当に辞めちゃうの?ボリーさんとレトワール
 
 ソーホーズ倒産、タイユヴァン(恵比寿のレストランから)撤退、
 エノテカのレストラン部門売却、
 青柳グループの六本木ヒルズからの撤退、
 と今年のレストラン業界は大荒れ、
 ますますこの業界は混迷の展開となってきているようです。
 そんななか、読者の方々から
 更なるショックの情報を教えていただきました。
 「ロオジエ」のジャック・ボリーさんが今年一杯で引退。恵比寿の「ル レストラン ドゥ レトワール」が年内で閉店、
 というものです。
 二人の料理人の性格はかなり違うと思いますが、ボリーさんと三鴨氏の料理を私友里はかなり評価してきました。
 片や高額グランメゾンでもかなり前に予約が必要な人気店、
 片や当日でも飛び込みオッケーなくらい客が少なく、
 料理を正当に評価されず
 パスタも出すような店になってしまった不人気店と、
 まったく極端な評価を受けている両店ですが、
 じっくり食べてみればどちらも料理は個性ある本格的なもの。
 勿論おいしい料理です。
 営業姿勢やシェフの性格などの問題で、
 集客が芳しくないのが明暗を分けたと考えます。
 東京では屈指の料理人と思っている二人が
 時を同じくして辞めるという噂に私はびっくりしたのです。
 知人に確認してもらったところ、ボリーさんは確かに近々辞めるようですが、年内ではないそうです。
 おそらく来年の春先までではないでしょうか。
 「レトワール」はスタッフ不足と採算性の問題なのでしょう。
 以前に私は三鴨氏について、
 オーナーシェフとしてよりも
 資金力ある会社の雇われの方が力を発揮できるのでは、
 と述べたことがあります。
 読者の方も言われていましたが、もしかしてボリーさんの後釜として、
 「ロオジエ」に三鴨氏が入る、なんてことになったら、
 また面白くなるのですが、それほど名前が売れていないので、
 可能性はないでしょうね。
 資生堂にそれだけの勇気があるとは思えません。
 東京ではイタリアンほどフレンチに元気がありません。新店のオープンも数は少ないでしょう。
 性格は別にして、実績ある
 もしくは腕のある料理人の今後が非常に気になる友里です。
 |