自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第411回
麻婆豆腐めぐり その6
陳麻家、四川一貫

今回は雑誌などではなく、ネットなどで評判の店を訪ねてみました。

- 陳麻家 -

五反田にある麻婆豆腐の専門店です。カウンターしかありません。
専門店と言うことで、
メインの料理はこの麻婆豆腐の普通盛りか大盛りのみです。
客が麻婆豆腐しか食べないからか、
あらかじめ大きな鍋に大量に造り置いてあります。
よって辛さは一定。
カウンターに花椒らしきもの、
一味唐辛子、激辛辣油のボトルが置いてあり、
自由に辛さ、痺れさを調節(増強)出来るはずなのですが、
質の問題なのかいくらかけても辣、麻に変化を感じにくい。
挽肉に臭みを若干感じましたが、これで600円台、
やや四川風麻婆豆腐に近いと言うことで、
この価格なら致し方ないかもしれません。
しかし、一部のネットで言われていたような
傑出した物ではないと考えます。


- 四川一貫 -

麻婆豆腐というより、四川料理トータルで評判の良い店。
チープな赤い看板が目印の街場の中華の趣で、
4人掛けのテーブルが6卓。
自動ではない、開きにくい引き戸が更に「街場の中華」感を煽り、
通り客にはとても四川料理専門店には見えません。

ランチは麻婆豆腐と他に1種のみ。
一品料理は13:30以降でないと頼めません。
ランチ用の麻婆豆腐は、辛くしてもらったが
ニンニクをかなり感じる、味付けはエビチリに似たもの。
食べやすくて食は進みますが、
赤い割に辣油の辣、トウチが入っているかわからないが塩味、
そして花椒の麻が物足りません。
ランチバージョンなので仕方ないか。

夜に再訪し、お勧めの料理の一つとして食べた陳麻婆豆腐は
ランチとはやや異なった味付けでした。
旨みと辣、麻がどれも飛びぬけていませんでしたが、
バランスしていて、誰でも食べやすい物。

詳しくは後の機会にゆずりますが、
宮保鶏丁、魚香茄子などお勧め品は、
趙楊よりイケると感じました。
かなり飲んで、一人6000円前後もうれしい値付けです。
この価格と味と量、再訪したい店と言えるでしょう。
ただし、夜の単品・陳麻婆豆腐は
他の四川料理ほど印象に残るものではありません。


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2004年9月11日(土)

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