第318回
集客は大丈夫なのか、コンツェ恵比寿
3月下旬に派手にデヴューした「コレド 日本橋」でさえ、
レストランフロアにある各飲食店が連日満席となっていないはず。
ましてや、同時期にひっそりとオープンした全館飲食店しかない、
「コンツェ 恵比寿」を
ご存知の方がどれほどいらっしゃることか。
ダイニングレストランビルと銘打って、170坪あまりの敷地に
地上7階、地下1階建て、ワンフロア(約90坪)に
1店だけのビルが恵比寿の雑踏とした地域に出現しました。
周囲は「こぐま会」というお受験生御用達の有名塾が
小さなビルにいくつも展開している地域。
幼稚園生を送り届けて
授業のあいだ待ち続ける母親たちを狙ったのでしょうか。
しかし、あまりにこのビルの知名度がありません。
私は「トラットリア キオラ フォーコ」という
あの日本橋の「サン パウ」の姉妹店である
「キオラ」の分店を調べたところ
このビルにあったと言うわけで、その存在を知りました。
このビルの飲食店は年中無休のようです。
日曜の昼時だと言うのに、人はあまりみかけません。
「キオラ フォーコ」のランチでは、
アラカルトが頼めないと言うことで断念、
トラジチェーンの高額店に値するのでしょうか、
「ジンセン」という焼肉屋に突入しましたが、客は少なかった。
勿論、あのシーラカンス「シェ イノ」の井上シェフが出した
「ドゥ ロアンヌ」も1階にありますが、
客があまり入店していません。
後は、和、洋と蟹のダイニングがあるようですが、
最上階はオイスターバーの「マイモン」。
品川の「グランド セントラル オイスターバー」が、
数ヶ月予約が入れられないところをみると、
日本、東京でも
オイスターバーは受け入れられる土壌があるようですが、
西麻布の「マイモン」は閑古鳥で一杯です。
その上、このビルへの進出。
不振店を整理統合するほうが先だったのではないでしょうか。
あまりに場所が悪すぎです。
巷の再開発ビルのように
観光客が訪れたがるスポットのないこの地に、
小さな土地に中途半端な飲食店専門のビルを建ててしまった
マーケティングそのものに問題があると考えます。
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