自腹ゆえに本音、愛するがゆえに辛口。
友里征耶さんの美味求真

第278回
ワインの諸々 その18
デイリーワイン

ワイン好きな方は、
家での食事にどのようなワインを飲まれているのでしょうか。
お客様を招待してのイヴェント、夫婦の記念事の時などは
思い切ってよいワインを開けるかもしれませんが、
日頃私の頭を悩ませているのが、
日常の夕食でのアルコール補填の位置づけのワインです。

我家も勿論普通の家庭料理ですから、
揚げ物、煮物、炒め物などバラバラです。
洗浄を考えると、グラスも気安いものを使用していますし、
第一、毎日飲むものですから、
コストを一番に優先しなければなりません。

飲みだすと1本飲みきりたくなるタイプなので、
家ではほとんど赤ワインとなっています。
昔はボルドーの4級、5級くらいですと、
若いものなら千円、2千円以内であったのですが、
最近は格付けのないワインでも数千円はいってしまいます。
やはり、どんなに奮発しても、
千円台でおさめたいのがデイリーワイン。
よって、ボルドーの格付けなしのまったくの無名、
イタリアならシチリアかサルディーニャなどを
最近はネット販売でまとめて買っています。
チリやオーストラリアものも価格にあうものがあるようですが、
樽香の目立つものが多いようで好きになれません。
ネット販売で購入するわけは、
もはや店舗売りでは、
よほどの激安店(しかし状態が心配)でもないと
このような価格のワインは置いていないと考えるからです。

値ごろなワインを個人用のワインクーラーで少し低めに保管し、
食べる寸前で抜栓。
冷やし目のワインは、ワインのポテンシャルの低さをカバーし、
統一性のない家庭料理にはよく合うと考えます。


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