| 第277回友里征耶の疑問 その10
 批判するほど出番が増えているようだ
 レストランジャーナリスト、犬養裕美子氏の最近の活躍には目を見張るものがあります。
 レダックという会社に所属されていると聞きましたが、よって関係の深い「マガジンハウス」系の雑誌では
 前から良く見かけておりました。
 しかし、昨年末から
 「ナリサワ」を仕掛ける為だけではないと思いますが、
 「エスクァイア」、そして「東京ブロス」でも
 大きなメインの企画を任されていました。
 「東京最高のレストラン」では入れ替わりの激しい執筆陣の中、
 最初から不動の地位を占められています。
 勿論、力の根源である「マガジンハウス」系では、昨年末に単行本を出され、
 今年になっても「ブルータス」や「Hanako」でも
 大きな特集の中心的な役割を果たされています。
 私もオープンしていない店やこれから行こうとしている店をこの無料サイトのコラムで取り上げることがありますが、
 そこには店の宣伝だけにはならないような、
 風刺や問題提起をするよう気をつけております。
 しかし、オープンしていない、
 どんな料理やサービスを出すか未知な店(ナリサワ)を、
 褒め称えるだけの口調で宣伝し、
 自著ではオープン前に脱稿していると想像するのに、
 あらかじめ「いの一番」に取り上げることを決定していた
 出来レースを感じます。
 私はレストランスポークスマンと
 肩書きの変更を提案していますが、
 同時にこのような一般読者、
 一般客に軸足を置いていない取材姿勢に
 昨年からかなり批判をしてきました。
 しかし、かえって彼女の出番がどんどん増えていってしまっているように感じてしまうのです。
 なにも彼女の出番を減らすのが私の目的ではありません。
 豊富な取材経験、取材費用を読者、一般客の目線で使って
 雑誌などに発表していただきたい、その取材姿勢を店側ではなく、
 読者のために変更してもらいたいだけです。
 しかるに、その姿勢、目線は未だに料理人にだけ向いたままでの、この派手な露出、
 まことに残念であるとともに、
 読者も雑誌社へその意向を
 そろそろ伝える時期ではないかとも考える次第です。
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