第250回
ワインの諸々 その14
グランヴァンでもグラス売りをする店とは?
私は行った事がないのですが、
最近青山付近でいわゆる「グランヴァン」、
つまり名醸ワインを
グラス売りで飲ませてくれる店があると聞きました。
グランヴァンと一言で言っても定義ははっきりしないのですが、
この店で言うと、
ボルドーなら「マルゴー」や「ラトゥール」、「ラフィット」など
1級格付けのワイン。
ブルゴーニュならば、ロマネ コンティは無理にしても
同じ醸造会社であるDRCの他の特級畑ワイン。
そして、カリスマ造り手といわれている
同じくブルゴーニュの「コシュ・デュリ」や「コント ラフォン」
のワインなどのことのようです。
これらは最近のヴィンテージでも
安く買って1本2万円前後から10万円前後まで。
ボトル売りならともかく、グラス売りなど
普通は考えられないのですが、なにやら特許の器具を使って、
抜栓してもワインがすぐにへたらず、
何日かもつように配慮しているとのことでした。
ボトルをさかさまにして、ある特殊の栓をつけて
空気に触れないようにしてグラスにサーヴするそうです。
一見素晴らしいシステムに感じますが、私は眉唾と考えます。
ワインには澱がつき物です。
ボトルをさかさまにしてしまうと、澱が瓶中に分散してしまって、
ワインと一緒にグラスに注がれてしまいます。
ウイスキーなどの蒸留酒や
日本酒のようなものならいいかもしれませんが、
ワインなどにはどうでしょうか。
ボジョレーヌーボーのような早飲みワイン、
樽からボトリングしたての若いワイン、
フィルターをかけてしまったワインなど、
ワイン好きが好むものではないワインにしか向いていないと
私は考えます。
かくしてミーハーで新しい物好きの私ですが、
その店に行こうという気は起こりませんでした。
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