| 第232回友里征耶の疑問 その4
 客がまったく入っていない店をよく見かけるが・・・
 最近は飲食店の客の入り状態が気になって、歩きながらも無意識にチェックしてしまう習性がついてしまいました。
 特に、外食をするために繁華街へ出かけるときは
 念入りにチェックしているのですが、
 めっきり人通りが少なくなった西麻布近辺以外にも、
 サラリーマンの街である新橋でも
 夜の6時をまわったというのに
 まったく客の入っていない店を見ることがあります。
 それらの店のシェフなり料理人が、我慢できなく
 店先に仁王立ちしているところが共通しているのは興味深い。
 気持ちはわからないではないですが、
 シェフや料理人が外へ出ているということは
 客が入っていない事を自ら暴露しているようなものです。
 客の心理として、流行っていない店には入りたくないもの。
 行列が出来ている、何週間も予約が取れない、
 だから何としても行ってみたいわけでして、
 閑古鳥だらけと通行人に教えてしまうこの行為は
 マイナスなだけと考えます。
 それにしても不思議なのが、よくこれだけ毎晩客が入っていないのに
 店をたたまずがんばり続ける事ができるかと言う事です。
 中には、手頃な価格のランチだけが盛況で、
 かろうじてつないでいる店もあるとは思いますが、
 さりとて夜の営業で、なんら新しい手を尽くすことなく
 ただ店先に出るだけでは能がないと思われても仕方がありません。
 座して死を待つようなものです。
 かなり粘っているようですが、
 忘れた頃に閉店していることに気がつく場合も多々あります。
 時代は日々変化しているのですから、今までと違った斬新な手を打つ、
 打てなければ勇気ある撤退を早める、
 という選択が必要なのではないでしょうか。
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