| 第96回人気シェフのお勧め店シリーズ その1
 イントロ
 グルメ雑誌や週刊誌の特集記事にはいくつかの傾向があります。再開発地域などの最新スポットや人気店の特集は定番です。
 そのほか、以前は「上司に連れて行ってもらいたい店」とか、
 「芸能人に会える店」などの特集も目にしました。
 果たして本当にこのような特集が、
 読者のニーズに合っているのか、私には疑問です。
 そして最近は、特集ネタに困ると定期的に出してくる企画に「人気シェフ(料理人)のお勧め店」というのがあります。
 当代のカリスマ?シェフ、予約の取れない店の料理人が、
 日頃行っているお勧めの店を紹介する安直な企画なのですが、
 なにせ人気シェフの行きつけ、推薦店ですからね。
 読者の方への影響力は大きいことが予想されます。
 予約の取りにくい店の料理人の推薦店に、知らない店があったら、
 ぜひ行ってみたいと思ってしまうでしょう。
 そのカリスマシェフの人気店へ行けないならば、
 せめて推奨店へでも行ってみようかと。
 でも、彼らは本当に読者のために、
 純粋に推奨しているのでしょうか。
 仲間同士、もしくは弟子筋の店の救済のために
 推奨している事はないでしょうか。
 私は料理人が推奨している店をチェックすることで、その料理人の方向性を
 いくらか判断できるのではないかと思っております。
 つまり、たいした店でないところ、CPの悪いと思う店を、
 何の恥じらいもなく推薦している料理人は、いかがなものかと。
 彼らはお互いの店を推奨し合っている傾向も見られ、
 仲間意識が強いとも想像します。
 互助会的な意味合いで、無責任に推奨されては、
 読者はたまりません。
 これからは、安直に推奨することがないよう、
 責任感をもって特集記事にでていただきたいと考え、
 具体的に検証していきたいと考えました。
 一般客としても、そのような見方で彼らを判断する事は
 ある意味、必要だと考えるからです。
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