|
第43回
かわいそうなのは実は香港女性?
第41回「心から同情します。香港の男性たちよ!」で、
香港の男女比率は男性が圧倒的に多いと書いたのですが、
読者の方から下記メールをいただきました。
「今日、BSのテレビで香港をやっておりましたが、
今は女性が多くなったそうです。
香港の男性が中国本土の女性と結婚しているのが理由だそうです。」
ということで、
男女比率は女性が多くなったと訂正させていただきます。
香港駐在時代(1992−97)と今では、
香港人の大陸の中国人への見方は相当変わってきたようです。
1990年代前半、香港で中国語(普通語)を使ってしゃべると、
大陸の中国人と思われて、
露骨にいやな顔をされることがあったので、
出来るだけ英語を使っていました。
「自分たちは、香港人であって、大陸の中国人とは違う。」
という香港人エリート意識が相当あったと思います。
当時から大陸の中国人女性と結婚する香港人もいましたが、
どちらかといえば、お金がなく、
香港人女性に相手をしてもらえないような人達が多かった
と言えるでしょう。
また、中国人女性を2号さんにする香港人も多くいて、
シンセンには、「2号さん村」といわれる地域まであったほどです。
ところが、97年に香港が中国に返還された以降は、
優秀な中国人が大量に香港に流入し、
中国もどんどん豊かになり、
香港経済もますます中国に依存するようになってきて、
大陸の中国人を見下す意識もしだいに薄れてきたのです。
それとともに、中流以上の香港人も
大陸の女性と結婚する人が激増していきました。
アメリカのMBAを持っている銀行時代の部下で、
今は出世してヨーロッパの銀行の支店長をしているS君も、
90年代後半
「もう君も30代半ばなんだから、早く結婚したら?」
「はい、そうしようと思っています」
「どういう人と結婚したいの? 香港人女性はきついからな!」
「香港人女性と結婚するつもりはありません。
結婚するなら、中国人女性か、台湾人女性としたいですね」
「大陸の女性は、強くて、香港人女性と同じじゃないの?」
「高橋さんの考えは古いですよ。
一人っ子政策で、大事に大事に育てられた中国人女性は、
やさしくて、素直で、従順な子が多いんですよ。」
確かに、アジアで一番強いと言われる香港人女性より、
優しい中国人女性のほうがいいですよね。
ということで、
今は香港人女性結婚受難時代にはいっているのかもしれません。
|