人生を楽しみ、豊かにすごすために

第44回
日本の大企業のトップ経営者とは会いたくない!
華僑大企業オーナーの悲鳴!

香港・台湾駐在時代、大手銀行の宮仕えをしていた時の事です。

日本から海外担当の常務・専務が定期的に来るので、
営業責任者の私としては、
現地大手企業のトップと何とか会ってもらおうと、
アレンジするのが大事な仕事の一つでした。

2−3日かけて、10社程度のトップを訪問するのですが、
特に懸案がある顧客でないことが多く、
所謂表敬訪問ということになってしまいます。

その反対に、相手企業としては、
大銀行の専務さんが来るのだから、
何か大事なことがあるんだろうと、待ち構えています。

話題は、用事がないのですから、
「日本経済の動向」とか、「香港経済の現状の質問」とか、
当たり障りのない話題となります。
相手も忙しい方ですから、ミーティングは30分か長くて1時間弱。

ミーティングが終わって、挨拶をするとき、
相手は「きょとん」とした顔をしている事が多いのです。
要するに、
「一体何の用事で来たんだろう?」という単純な疑問です。

表敬訪問なのですから、そもそも用事などあるはずがありません。
そこに、お互いの誤解があるといえばあるのですが。

そんな日本の会社の表敬訪問文化を知り尽くしているオーナーは、
アポをとりに行くと、

「あっそう、で、用事は何?」
「表敬訪問です」
「だろ? だったら時間の無駄だからお断りするよ」

という事が良くありました。

日本企業のトップが海外に行って、取引先を訪問し、表敬訪問だけ。

トップが一番働く華僑企業。現場が一番働く日本企業。
これも文化の違いでしょうか?


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2007年3月2日(金)

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