第31回
紫金砿業(香港H株 2899)
私が注目している銘柄の1つに
金の精錬、探鉱を主力にしている
「紫金砿業」があります。
業績は国際市況の好転により好調で、
2003年の売上高、純利益は、
77.4%の増収、126.8%の増益でした。
また、2004年中間期は
46.8%の増収、56.5%の増益でした。
主要生産物の金地金バーが
上海金取引所で集中取引されており、
且つ取引価格も国際市況に連動しているため
交際市況の好転が、そのまま
売上高および、利益の
大幅増につながりました。
現在売上高の約9割を
稼ぎ出しているのは紫金山です。
ここは産金量で中国最大級であり、
金鉱石が高品位、かつ露天掘りが可能なため、
精錬コストを低く抑えられています。
同社は、金以外にも
銅、亜鉛、銀などの販売もしており、
これらの売上構成比は
中間実績で4%未満となっています。
しかし、これから新しい銅鉱山などの
生産が開始されるため、
収益に貢献してくるでしょう。
【意外な配当】
同社は2003年12月に上場しました。
上場したばかりの会社は
あまり配当を出しませんが、
同社は約3%の配当を行っています。
また、10割の無償増資も行っています。
H株銘柄が無償増資を行うのは
今までありませんでした。
しかも今年行ったのは
第21回でご紹介した
「華能国際電力」と同社の2社だけです。
株主への還元を
積極的に行っていると言っていいでしょう。
先週の終値は
3.55香港ドル(11/19)で終わっていました。
上場来高値は6.8香港ドルですが、
10割無償があるため
実質は11月18日につけた
3.60香港ドルです。
現在株価は高値を更新しています。
その原因のひとつは、最近のドル安です。
ドル安のために、投資資金が
ドルから金などへ
シフトしているようです。
したがって、同社の株が買われています。
金を買うのもいいですが、
株と金の両方の性質を持っている
同社の株を買うのも
いいのではないでしょうか。 |