| 第21回「華能国際電力」(H株 0902)
 私がお奨めする銘柄の1つに、中国を代表する電力会社
 「華能国際電力」があります。
 同社は今年4月、5割の無償増資と5割の株式配当を実施しています。
 4月6日には、17香港ドルの高値を付けています。
 権利落ちした時の理論価格は8.24香港ドルです。
 しかし、現在の株価は5.95香港ドルです。(10/28日)
 権利取りで買い進まれた面もありましたが、
 私は7香港ドル台の株価でも
 おかしくないと判断しています。
 【株価低迷】 中国株は今年5月17日に大半の銘柄が安値を付けています。
 中国の金融引締め政策の影響です。
 更に同社株低迷の最大の原因は
 石炭価格の上昇によるものです。
 電力不足を背景に
 発電量の拡大を図らなければなりませんが
 肝心の原材料である石炭の確保が
 困難な状況となっていました。
 石炭の高騰やそれに伴う輸送コスト高は
 利幅の圧迫要因ですが、
 石炭確保不安の方が深刻な問題です。
 スポット物(割高の石炭)でも
 購入せざるを得ない状況でした。
 【不安は解消される】 同社は今年8月、中国煤炭進出口公司と、5年間の石炭供給契約を締結しました。
 同公司は2005年から2009年まで、
 年500万トンから1,000万トンの供給を
 することになっています。
 その他の石炭会社と
 やはり5年間の契約を結びました。
 もう1つは、同社だけではありませんが、中国国家発展改革委員会が
 電力会社に救済策を発令したことです。
 電力会社向けの石炭販売価格の引き上げ幅を、
 今年5月末時点の価格の
 8%までとする上限を規定しました。
 これで際限なく石炭価格が上昇しても
 心配する必要はなくなりました。
 電力会社にとっては朗報でした。
 同社の第3Q(7−9月)の決算は売上高は前年同期比 34.9%増の
 83.79億元、純利益は同17.7%減の
 13.29億元でした。(中国会計基準)
 1−9月期の売上高は同27.3%増、
 純利益は同2.77%減となっています。
 いわゆる増収減益です。
 次回も「華能国際電力」をご紹介させていただきます。
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