第17回
新規上場の明暗
第13回でご紹介しました
「チャイナ・パワー」(レッドチップ 2380)が
10月15日に香港市場に上場しました。
上場初日より株価は堅調に推移しています。
公募価格 2.53香港ドルに対し、
13.6%上昇の 2.875香港ドルで始まり
10月19日高値 3.30香港ドル、
終値は3.20香港ドルでした。
初値から高値への上昇率は
約14%になりました。
また、同日上場した
「ハチソン テレコミュニケーション」(2332)は
公募価格 6.05香港ドルに対し、
初値は公募価格を割った 5.85香港ドル
10月19日終値 5.80香港ドルで
高値は 5.95香港ドルでした。
初値からの高値への
上昇率は約 1%に留まっています。
まだ上場して3日ですが、
この2銘柄は明暗を分けています。
これは他社と比較して割安な株価水準と、
電力不足も含めた旺盛な電力需要が
背景にあると思われます。
中国発展改革委員会の張国宝副主任は、
「2020年には中国では
年間24億kwの電力が必要となる見込みで、
電力不足を防止するため、
さらに多くの大型発電所の建設が必要だ」
と述べています。
【上場後の戦略】
「チャイナ・パワー」は上場に際し、
兄弟会社である「上海電力」(上海A株 600021)の株式を
親会社から買取る権利を与えられています。
権利行使をした場合、同社の発電設備は
(持分ベースで)約100万kw程度増える見通しです。
また、李鵬(元首相)の娘である 李小琳 CEOは
「上海電力の発行済み株式の25%購入を完了した後で、
さらに出資比率を引き上げる可能性もあり、
チャイナ・パワーは親会社である
中国電力投資集団傘下からの資産購入が続く」と発言し、
今後も同社の発電設備の拡充が期待されます。
同社の株価の上昇にも期待。 |