第372回
あなたは主治医に満足しているか?
82歳を超えて、
いまなお「元気で現役」という、
僕の敬愛する先輩フランス人の
アンドレ・キャラビさんと久しぶりに会食した話の続きです。
このコラムでも前に紹介しましたが、
キャラビさんは、日本のソノシートや
ビデオ・ディスクの“生みの親”という
素晴らしい業績のみならず、
じつにフランス人らしい
独特のエスプリ(機智)に富んだ
国際的なジャーナリストでもあります。
昨年まで、週刊ポストでは
「GRAIN DE POIVRE=コショウの一粒」
というコラムを連載し、
僕の「いのちの手帖」にも、
「読んで笑ってスローヘルス・・・
目からウロコの『読むクスリ』」と題して
「良薬は口に苦し」といった
痛快な社会風刺のコラム《French aphorisme》を
寄稿していただいています。
健康のみならず、健筆でも現役なのですね。
●Celui
qui fume sans se soucier
des autres devrait
savoir que ces autres
ne se soucieraient pass
‘ilmourrait avant eux!
タバコを吸って、皆に迷惑かけても知らんぷりな人は、
その人が早死にしても、誰も知ったことではないよ!
*
これが、キャラビさんのエスプリ(機智)に富ん
警句(アフォリズム)集の一節です。
覚えている読者もいるかも知れません。
さて、話をキャラビさんの長寿健康法の話に戻しますが、
82歳にして「元気で現役」の秘密は、
1・朝鮮人参エキス、2・毎日、皇居周辺の散歩・・・
自然体で身に付けた「養生努力」の結果だそうですが、
今回の会食の席に同席していただいた
主治医の九段クリニックの阿部博幸院長による
定期検診と人間ドッグで、
年に数回チェックして貰っているのが、
大いに安心感になっている、
人柄がよくて、大いに主治医に満足しているよ
――というのです。
アンドレ・キャラビさんって、来日したのは1955年ですから、
もちろん、日本語ぺらぺらですが、
健康長寿法も、日本人以上に、西洋医学ばかりではなく、
しっかり東洋の知恵も組み合わせて、
上手く養生している人なのですね。
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