第354回
50歳からの《攻めの養生》
さて、長寿難病の不安を和らげたい、
心身バランスの自在力を身につけたい――
50歳からの人生設計のよりどころをどこに求めるか?
医師?病院?それもだめなら神様か仏様か?
サムシンググレートか?
しかし、50歳、60歳からの20年、30年、40年を
考えてみてください。
この長い長い処世の再設計図を
他人頼み、他力まかせというわけにはいかないでしょう。
改めて、僕などがいうこともないでしょうが、
「その不安を解く鍵は己自身にある」
「あなたが“死”をいかにしてとらえるかにかかってくる」
という、じつにいのちに関わる問題をしっかりと
考える時代になったと思います。
最近、「逝き方上手」は
「生き方上手」といわれるようになりましたが、
「生きる希望を見出すために死を見つめる」――
そうした逆発想に思いを致すことが
大切になってきたと思います。
そろそろ、そうしたダイナミックな人生設計=養生設計を
だんだんと考えておくことについて、
あなたはどう考えるでしょうか?
「いやー、そんな辛気臭い話はごめんだ」と
逃げ出さないでください。
50歳とは人生100歳の折り返しです。
後半生は前半生と違って
よりしたたかに心身のバランスを自在にできるかどうか?
ここが、これからの20年、30年、40年のスタートとなります。
前にこのコラムで
作家の五木寛之さんの言葉――
「死ぬことが分かっていてもするのが養生である」
について紹介したことがありましたが、
死を忌みするものと考えるのではなく、
「生きる励み」として考えるとき、
後半生の養生生活の大切さが発見でいるわけでしょう。
「死」を見つめることが、今言われている
「アンチエージングのパワーをときめかせる起爆剤」
になるという逆発想です。
これぞ、僕の主治医の帯津良一さんが唱える
「攻めの養生法」=生命エネルギーを高める
「ときめきの人生観」だと思います。
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