第337回
帯津良一博士の養生訓・3
僕の主治医である帯津医師が
養生の基本と考えている格言――、
「生命在脚下 希望在心中」の話の続きです。
帯津医師は全国各地を講演で駆け回っていますが、
毎年、講演のテーマ変えて、
メッセージの工夫することを楽しんでいます。
5年前、僕たちのスローヘルス研究会で、
初めて講演してもらったときの言葉が≪ときめき≫でした。
次の2007年は≪旅情≫、
2008年が≪予感と直感≫、2009年≪自力と他力≫・・・。
どうですか、
ちょっと聞いてみたくなる面白い“言葉の処方箋”でしょう。
≪医は仁術≫と古臭い言葉は使いたくありませんが、
≪希望のメッセンジャー≫≪いのちの伝道師≫が
持ち味なんだと思っています。
随筆家としてもプロ作家顔負けです。
健筆流麗です。本職の合間に寸暇を惜しむように原稿を書き、
毎月のように本を出しています。
5年前に海外取材にもご一緒したことがありますが、
あちらで先生を紹介する時は
「Dr.Monthly Obitsu」(月刊帯津)と
冗談をめかして紹介したこともありました。
帯津さんは、患者に生きる希望をもたらす名言を
たくさん著書に表わしていますが、
僕の好きな言葉を挙げれば、
次の2つの文章となります。
「真の養生とは、計りごとを捨てて、
あるがままに生きることである」
「無理に明るく前向きを装っても希望は生まれない。
ただ、明るく前向きでは
病気の克服も人生の転換もそうそう掴めるものではない。
そうではなく、人間は哀しくて寂しいものだと思えば
希望が湧いてきて病気も治る。
不運、災難、病気を克服できる」
さすが大宇宙のエネルギー(気)を小宇宙のわが身にとり込んで
パワーを掴む気功の達人です。
じつに自然体で、
≪死を思い、死を超える≫発想だと思いませんか?
ちなみに、もう1人、敬愛する漢方医・
袁世華さん(元・長春中医学院大学教授)が教えてくれた言葉に
≪久病良医≫(きゅうびょうりょうい)という
中国の名言があります。
「患者こそ優秀な医師と思え」という意味ですが、
この言葉も力となっています。
先人の金言に学ぶ、いや、したたかに真似ることが、
僕を生命力向上・希望達成の道に近づけてくれました。
知恵が言葉と出会って知恵を生み、
≪縁≫が広がって≪運≫を呼ぶ・・・
すると、思いもよらぬ≪ときめき≫の発想が
浮かぶものなのですね。
気に入ったら、あなたも書きとめておいて見て下さい。
きっと、パワーになります。
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