ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第319回
与謝野晶子に学ぶ≪いのちのパワー≫3

群馬県の三国路・与謝野晶子文学館(※1
館長・持谷靖子さんとの対談=
「民話と与謝野晶子に学ぶ――日本の伝承力」
の抜粋紹介の続きです。 

               *

関根 持谷さんの本の中に、これからの日本を考える上で、
とても大事な指摘がなされています。
「一度、地図から国の名が消えても復活できたヨーロッパの国々は
国体を維持してこられたのは、
国語と国の物語をもってきたからである」
とちゃんと書いてあります。
これは与謝野晶子の考え方に持谷さんが触発されて、
教育論の中で確立されたものだと思いますが、
まさに、そのあたりが、大上段に言うと堅苦しいですけど、
与謝野晶子から真似たらどう?という感じがほしいですよね。
むずかしくなく、わかりやすいものも多いわけですから、
とくに女性のひだにふれるというようなところがあって、
むしろ男の人にはわからない部分があるかもしれませんけど。
やっぱりその晶子の良さみたいなことが、
今見直されるべきだと思います。

持谷 群馬県は女性参画を数字で表すと、
社長が何人いるかとか、県庁の女性の数を、全国で比べると、
下のほうなんです。女性の課長も、部長も少なくて、
ようやく出てきたって感じですね。
じゃあ、なぜ「かかあ天下」と言われるかなんですけど、
やっぱり「かかあ天下」という言葉も、
自分が作った言葉じゃなくて、
群馬の風土が作ったことばで、
女性に自覚、自立精神がないと
男女共同参画っていってもうまくいかないし、
本当の意味でのいい社会が出来ない。
晶子が言うには、こんなかわいい子供を
なんで男は抱かないのだろう、
これ抱いたら人生観が変るじゃないか、
と言ってますけど、仕事に没頭せざるを得ない男性は可哀想だと、
むしろ父性を保護してほしいっていう晶子の造語ですけども、
そういう視点で晶子は男女共同参画を見てた。
晶子のように本音でものを言える女性は
今でも少ないですよね。(略)

関根 先ほど持谷さんがおっしゃっていた、
与謝野晶子が伝えていることをまた伝える意味で
子供たちのために「土曜学校」を開き、
ホテルの中や外で「民話の語り」の活動をされているのは、
日本人らしい情操を見直す、そういった思いを込めて
おられるのではないかと思いますが、どうでしょうか?

持谷 私はやっぱり晶子も人間の真理、
真実にふれて本物の人間だなと思ったし、
民話のおばあちゃんに通じるものがある。おかしいんですけど。
ほんとに、よたよたのうらのばあさまがすごいことを言うので、
それで私は民話が好きになっちゃって。
最初、へえっと思ったのは、うちのご飯炊きのおばあさんが、
「食いきったか」って言うんです。
人が死ぬと、「食いきったんかい」って言うんですよね。

関根 「食いきったんかい」、いいですね。
マクロビオティックですね。(以下略)
                        
               *

与謝野晶子の研究家・持谷靖子さんとの対談は
長くなりますので、この辺でやめておきますが、
いまの人たちにも、これから日本人が獲得していくべき
「本来の生きる自由」とは?
「本音で語れる自由」とは? ということが
与謝野晶子の「情操性」を通じて語られる内容となっています。

興味のある人は、「むすび」誌10月号(※2)を読んでみてください。
きっとエンパワーされるはずです。



※1 http://www.sarugakyo.net/


※2 http://www.macrobiotic.gr.jp/


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2009年10月1日(木)

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