ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第295回
マクロビオティック料理と薬膳料理の違い?

前回、薬膳を楽しむ会」のメニューを紹介しましたが、
「薬膳」(中国医学)と「マクロビオティック」(玄米菜食)とは、
陰陽調和の原理に基づく薬食料理として
「姉妹」のような関係にありますが、
料理の内容はだいぶ違います。

薬膳料理もマクロビオティック料理も
食物の効能を≪陰≫≪陽≫の作用に分けて考えます。
心身のバランスを中庸に図り、旬の食材を選びつつ、
健康増進、生命力向上を図る考え方は共通しています。

しかし、大きなルールの違いは、
マクロビオティックは玄米を中庸とした
≪陰陽分類≫で食材を分類しますが、
薬膳は≪陰陽五行≫に従って、五臓六腑との関係で、
食材を使い分け、心身のバランスを図る・・・ことでしょう。

薬膳では、食べ物を五味(ごみ)=五つの味に分けます。
≪酸(すっぱい)、苦(にがい)、甘(あまい)、
辛(からい)、鹹(しおからい)≫の五つの味です。

五味は五臓(ごぞう)と密接な関係にあり、
【酸⇒肝臓】、【苦⇒心臓・小腸】、【甘⇒脾臓、胃】、
【辛⇒肺、大腸】、【鹹(かん)⇒腎臓、膀胱】となりますので、
体のエンジン部分である五臓六腑が
バランスよく働かそうという原理です。

もちろん、漢方薬の原理と同様に
「気・血・水」の流れを整えて
弱った内臓の働きを助けるような薬効作用を
もった食材がいくつも含まれますので、
薬膳は体内の環境を良好に保ち、病気を未然に防ぐ。
さらに体調バランスをよくする「薬食療法」として、
近来、日本でも人気になっているわけです。

これに≪寒・涼・平・温・熱≫といった
≪五性(ごせい)≫も配慮し、
個人の体調や体質、季節にあわせて、
こうした食べものと体質との相性など、
食材の特性を生かす、
中国古来の「陰陽調和」の食事が薬膳です。

いろいろ原理を上げるとややこしくなりますが、
大きな違いは、薬膳料理の方が、
枸杞子や棗(なつめ)、高麗人参、大蒜(にんいく)など
薬草(生薬)を加えて、
中国医学による≪対症治療的な側面≫が強いということです。
また、薬膳はマクロビオティックの考え方と違って、
肉や脂を使いますので、
とりすぎには注意しながら楽しみましょう。

この多湿猛暑の夏を乗り切るには、
もってこいの生命力アップの料理=
≪エンパワー料理≫です。


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2009年9月7日(月)

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