第287回
ホメオパシーは≪西洋の漢方薬≫?
21世紀の医学体系といわれる
ホリスティック医学(全体医学)は、
身体性のみを見るのではなく、
精神性や霊性を含めて
人間丸ごとのいのちを見る新しい医学ですが、
その権威である帯津良一博士から、
「帯津良一のホメオパシー療法」という新刊が送られてきました。
帯津医師といえば、東大出の外科医ですが、
西洋医学のみならず、患者のこころの治癒を重視し、
「気功」(呼吸法)と「食事」の養生の基本として、
さらに具体的治療としては、
東洋医学、代替療法と幅広く治療の選択肢を組みわせて、
全体医学(ホリスティック)の体系を構築しておられますが、
最近はとくに「ホメオパシー」といわれる、
いわば「西洋の漢方」とも呼ばれる
身体のみならず、精神性、霊性のエネルギーを高める
治療法に独自の境地を開いておられます。
こんどの新刊は、その理論と実践について、
患者にも分かりやすく書かれた労作です。
ご存知の方、すでに実践されている方もいると思います。
ちなみに「ホメオパシー」とは、
一口で説明するのは難しいのですが、
「西洋古来の癒しの医学」に分類されるものです。
簡潔に訳すと以下のようになります。
「ホメオパシー(Homeopathy)」は同種療法と訳されます。
ギリシャ語に語源を持ち、
Homeo=同種、Pathos=病気または苦痛、という意味があります。
メスや劇薬で病原を叩き潰す、
いまの西洋医学(異種療法=アロパシー)から見れば
対極にある「逆発想」の2つの法則から成り立っているのです。
1.同種の法則
「ある症状を起こす同じ物質を、
体に投与することによって、
その症状を取り去ることができる」という原理。
2.超微量の法則
「ある症状を起こす同じ物質を
非常に薄めて投与すると効果が増す」という原理。
というわけで、漢方では大量の生薬を投与しますので、
漢方とも違います。
ホメオパシーでは、鉱物・植物・動物などをすりつぶし、
あるかないか分からないくらいに希釈して(薄めて)、
振とうし、小さな砂糖玉に染み込ませた薬(レメディ)を処方します。
さて、このちょっと一般には馴染み難い「ホメオパシー療法」を、
なぜ、21世紀のいのち学として注目すべきか?
帯津良一医師の新著に、
その理由が分かりやすく解説されていますので、
明日、紹介しましょう。
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