ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第214回
≪懐かしさに還る≫=これが生老病死の極致だ

昔の人は≪薬食同源(医食同源)≫ということを、
≪おばあちゃんの手当て法≫として
連綿と子供たちに伝えてきた――、
という話の続きです。

この≪おばあちゃんの知恵≫の懐かしさについて
書いておりましたら、
僕の主治医であり、ホリスティック医学の権威である、
養生の達人・帯津良一博士の新刊が
またまた2冊送られてきました。

1つは「ホリスティック養生訓」で、帯津医師の持論=
≪21世紀は養生の時代だ。養生こそ自己実現の道だ。
喜びこそ養生だ。虚空と一体となる「攻めの養生」を目指そう≫
という、≪希望と躍動≫に燃えて生き抜く、
これからの養生の極意について、
数々の東洋の哲学書の話を交えつつ纏め上げた
≪いのちの講話集≫です。

もう1冊の新刊、作家の五木寛之さんとの対談集
「生きる勇気、死ぬ元気」にも共通するテーマですが、
最近の帯津医師の本には
「美しい死とは、喜びと躍動に満ちた養生を果たすことで、
はじめて手に入れることが出来る」という、
「攻めの養生」の達人ならではの「高き直きこころ」を貫く
死生観が満ち溢れています。
まだ70歳代で元気旺盛の先生には失礼なフレーズかも知れませんが、
これぞ≪おじいちゃんの自在達人の知恵≫と感じつつ、
僕も、なんとも懐かしい気分で、
じっくり読ませていただきました。

さて、先生のおっしゃるように「身心脱落」を悟り、
「虚空」に向かって「攻めの養生」を貫く――
そうした境地に入ることは、
まだまだ僕自身、凡夫凡人の身ですから
とてもとても及びませんが、
読ませて頂いて共感することは、
どの本の深奥にも漂う≪懐かしさ≫なのですね。

そう感じながら、
「ホリスティック養生訓」を再読させていただいていると、
帯津医師は≪懐古養生≫ということについて書いておられます。
さすがです。
「養生とは大自然の摂理に則って生きることです。(中略)
私たちの生命場は、
46億年前に地球上に生命が誕生して以来、(略)
一昔前の生命場の記憶は、当然、
私たちの生命場に残っているのではないでしょうか。
その生命場の記憶が発信する信号が、
いつも私たちを養生の道に振り返らせているでしょう。
だから、いつの時代でも、昔はよかったという気持ちが、
私たちの生命場の中に存在しているのかも知れません。(中略)
それにしても、昭和30年頃は
いつも空が青かったようなきがします」

どうですか?
この「懐古養生」の箇所を読むと、
ときには難解と思える「帯津養生訓」も、
僕のような凡夫にも理解が近づくことが出来るわけです。
ちなみに、長寿難病蔓延と医療制度破綻の時代を迎えて、
こうした養生論が見直されてきたのはとてもよい傾向です。
僕も僕なりに造語「スローヘルス」を唱えています。
最近も、「声を出していのちを掴もう」というすすめや
「マクロ・エンパワー(生命調和原理)」のすすめ、
また「おばあちゃんの手当ての法の知恵」などについても
書いてきました。

死生観とは、ただ「自然に帰れ」というより、
帯津医師の「養生論」にもある
「いのちの懐かしさに還れ」ということだと思います。
この発想が「元気でいきいき人生」の基本です。
「虚空」にしても「天国」「極楽」にしても、
まっしぐらに進む死の世界とは、
やはり≪懐かしさのある生命場に還る=cominghome≫・・・
これでないとイヤですね。
≪生まれたところに還る≫≪土に還る≫≪創造主のもとに還る≫、
そして≪虚空に還る≫――どれでもいいと思いますが、
≪懐かしさに還る≫これが生老病死の最高の境地だなァと、
僕は勝手に考えているわけです。


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2009年6月18日(木)

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