第195回
新・逆転のガン患者学のすすめ・4――講演集より
先日、「暦日会」の≪講演集・CD&テープ≫に収録された
僕の講演集の4つ目の話に移ります。
●新・患者学の発想のすすめ・4
≪これからは患者が「主治医」、いや「総合医」の時代≫――
*
たしかに、≪ガンは切るに限る!≫・・・
これは≪世間の常識≫≪病院の常識≫となっております。
そして、ガン病棟に長居していると分かることですが、
ガン病棟では、エー?とびっくりするようなことが、
当たり前のように起ります。
たとえば、大抵の人が、まるで、昔の≪腹きり武士≫のように、
眦(まなじり)を決して、患部を切られにいく――
これが常識化されています。
苦痛に耐えることが
≪男気だ≫≪勇気だ≫と考える人が多いのですね。
ガン病棟には、≪牢名主≫のような人がいて、
自らの≪腹きり体験≫を自慢気に、とうとうと語る人がいます。
中年の患者さんが若い患者さんをつかまえて、
自らの腹をまくって見せて、
「キミ、腹を切るなら、傷跡が≪十字架」になって1人前だよ」
と、十文字に切った腹きり跡を
自慢げに見せた男の話にはぶっタマゲました。
ここは≪やくざ映画の世界≫ではないかと、
一瞬、僕は目と耳を疑いましたね。(^0^)
ことほどさようで、ほとんどの患者さんが、
「ガンは切れば完治する」「化学劇薬こそ新薬だ」と
思い込んでいますから、≪十字架の腹きりの患者≫から見れば、
僕のような意気地のない≪治療法≫を選択した男は、
まさに、≪臆病者≫≪女々しい≫≪頭がおかしい≫≪異端だ≫
と軽蔑したことでしょう。(中略)
いまだに、世間では
≪医師は神様だ≫と信じる傾向が強いわけですが、
ほんとうのところ、患者の様態が自覚できるのは、
医師ではなく≪患者自身≫です。
これが≪逆転発想の患者学≫だと割り切って、
これからは≪ガン延命法≫に励みましょう。
くどいようですが、そうでないと、
この≪ガン難民の時代≫≪患者漂流の時代≫
≪病と老の長い時代≫に、元気で長生きはできません。(中略)
ところで、≪神の手を持つ医師はいないか≫≪魔法の薬はないか≫
≪薬が効く、効かない≫という単純発想から、
患者自身丸ごとの≪生命パワーを高める≫
複合発想に意識を変える――、
そのために、拙著「ガンを切らずに10年延命」では、
ぼくの継続した3つの薬食同源療法の体験から、
東洋医学が持つ≪生命パワー20≫を大切にしようと提案しました。
しかし、≪う〜ん、でも、仕事が忙しくて、ちょっと面倒だなァ≫
と思う人もいるでしょう。
そういう人は、この≪20の生命力≫の知恵の基本となっている
次の≪生命パワーの3原則≫を覚えて、養生の工夫をしましょう。
拙著の169ページに図を上げてありますが、
ガンを克服する≪生命パワーの3原則≫とは、
≪温和力≫≪排毒力≫≪希望力≫の3つのパワーです。(中略)
病気を乗り越えるには治療法や医師の選択も大事ですが、
最後のパワーは患者自身の
「生きるぞ!」という「希望」にあります。
ガン患者が、多少、体調が崩れても無闇にあわててはいけません。
まず、この≪温和力≫≪排毒力≫≪希望力≫――
3つの≪複合生命力アップ法≫を思い起こして、
身・魂・心のいのち丸ごとのエネルギーを高める――、
これで意外と体調が改善されるものです。
≪食は薬に勝る≫≪台所こそいのちの薬局≫です。
これからは、患者が主治医、患者が総合医――
≪ガン患者学・逆転の発想≫でのぞみましょう。
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