第194回
新・逆転のガン患者学のすすめ・3――講演集より
僕の講演集の第3番目の話に移ります。
●新・患者学の発想のすすめ・3
≪「自癒力」=自らの「生命パワー」を高めよう≫――
*
長年、ガンと付き合って来ると
ガン患者のタイプには2通りあることが分かってきます。
ガンの≪好戦派≫と≪和戦派≫です。
・「好戦派」=臓器手術や抗ガン剤の化学療法に
積極的に挑むタイプ。眦を決して、治療の苦痛に耐える、
昔の腹切り武士のようなタイプの人です。男性に多いタイプです。
・「和戦派」=なるべく臓器を痛めずに
自然治癒力や免疫力を高めるタイプ。僕はこれを選びました。
あなたは、どちらのタイプでしょうか?
この治療の選択で、まさに運命は分かれます。(中略)
あなたなら、ガンの和戦派を選ぶでしょうか?
好戦派でしょうか?
僕は、退院後に知った、いろいろな出来事を経て、
ますます≪逆転の発想法≫によるガン治療の
組み合わせ療法に確信を持ったわけです。
とにかく、僕自身、惨い手術は避けましたが、
大学病院では最善の治療といわれる≪抗ガン剤や放射線治療≫の
長所と短所をイヤというほど感じました。
副作用の疼痛もヒドイものでした。
1.はたしてガン病棟の医師の指示する療法を
丸呑みして助かるのだろうか?
2.こんなに苦しんでばかりいてガンは治るのだろうか?
3.≪切る、取るだけ≫の西洋医学には限界があるのではないか?
さらに、ガンと闘っているうちに、
次のようなことにも気づかされました。
4.患者は壊れた機械じゃない、実験用の試験管じゃない――、
という、不安と実感です。
もし、何度も抗ガン剤を受けたことがある人がおられましたら、
この患者の思いは分かるはずです。
というわけで、僕は本でも書きましたが、
ガン闘病の「好戦派」ではなく「和戦派」となりました。
退院後から10年――、薬食同源療法を続け、
そこから得られる、生命力パワーを大事に育んで、
ガンの再発を押され、
こうして生き延びることができているわけです。
結果として、西洋医学+東洋医学を複合し、
組みあわせたことになります。
そして、現代の医療体制からいえば、
西洋医学の限界を東洋医学が「補完」し、
このいわば「複合漢方力」を見直し、活用することが、
≪ガンのような複雑な病気を克服するヒケツとなる≫
と考えたわけです。
くりかえしますが、本日の話は≪逆転のガン患者学≫ですが、
ガンには一発で効く魔法の薬がある・・・
といった思い込みをやめて、この複雑怪奇なガンと取り組むには、
≪単純思考≫ではなく≪複合思考≫で取り組もう、という、
ガン克服の≪複眼発想のすすめ≫なのです。
そういわれても、そんな延命法で大丈夫かなあ・・・
と思う人もいるでしょう。
しかし、ま、
≪切らずに生き延びてきた患者≫の生身の体験談ですから、
呆れずに、もう少し続けて聞いて下さい。
きっと、――ガンに負けない、
いや、≪寝たきり長生き≫ではなく、
≪元気で長生きのヒント≫が掴めるはずですから。
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