ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第183回
ガンの情報選択&治療選択について

いかに数多の情報から、自分に適した医療選択をするか?
ここにガン治療の運命が罹ってきます。

ガンと宣告されれば、富貴貧せん、老若男女を問わず、
誰しもが「頭の中が真っ白になる」ほど、あわてます。
とくに、ガンの情報選択は、とても難しいものです。

●初期治療段階――
入院・治療中は、はっきりって、病院と医師に
いのちを預けている段階ですから、
医師の言うとおりの治療=ガンは「切る」「取る」という
西洋医学に従ったガン情報も治療法に従うことはやむを得ません。

そして、ガンを切るにしても、切らないにしても、
本格的に、自己判断をする、
いや、自主選択できるようになるのは退院後です。

●中間期治療段階――
退院後の治療期になると、
初期段階のように<医師>の判断より、
<患者>の自覚、自己主体の判断が
より大切になってきます。
なぜなら、決して、手術や抗ガン剤、放射線といった
大学病院の「標準治療」が完璧とはいえないと、
だんだんわかってくる時期だからです。

2年、3年、5年とガンと共生していく中で、
次第に、患者自身が“主治医”の覚悟で、
知恵と工夫をめぐらすことができるようになりますが、
早く、気がついて、周到に治療選択の幅を広げるに
こしたことはありません。

ちなみに、
フランスの医師が「患者が治して医師が包帯を巻く」といい、
中国の医師が「久病良医」(きゅうびょうりょうい)
といっています。
帯津良一医師が「患者の寂しさの分かる医師がよい医師だ」
という名言を残しておらえるように、
“自分が主治医”、“患者が主役”と気がついた患者が、
自らの生命パワーを高めて
長く元気に延命していると思うからです。

ガン治療とは、≪患者の涙≫や≪医師の美談≫といった、
単純なストーリーのテレビドラマは真実の姿ではありません。
ガン自体、いまの西洋医学が解明できないほど、
≪複雑にしてミステリアスな難病≫です。
≪元気で長生き≫を掴むことは、
まさに複雑怪奇な人生を乗り越えるための
≪患者が主治医≫としての闘いなのです。

みなさんの家族や知り合いに、
ガンと長く闘っている方がおられるとすれば、
この≪逆転発想の患者学≫は理解できることだと思います。

前にも、コラムで書きましたが、
ズバリ、長いガン闘病とは、
じつに複雑な≪ガンの三重苦≫を負うことになります。
1.<身体の疲労苦>
2.<精神的苦痛>
3.<金銭的な苦労>
ガン治療とは、この複雑な3つの苦痛を乗り越える、
一歩一歩、着実にクリアしていく、患者主体の闘いなのです。


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2009年5月18日(月)

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