第173回
なぜ、食道ガンの手術は難しいか?
食道ガンの手術とは
「100人に80人は助からない難しい手術だ」といわれますが、
僕は食道ガンを「抗ガン剤+放射線」の併用、さらに、
「複合漢方薬・天仙液+栄養補完食品・SOD」
を組み合わせることによって、
奇跡的に寛解(一時的に腫瘍が小さくなること)させました。
以後、次のような3つの在宅療法=『薬草&薬食療法』
を継続した結果、再発・転移を免れて、
幸運にも丸々10年、生き延びたことになります。
では、「なぜ食道ガンの手術がガンの中でもっとも難しいのか?」
さらに、
「なぜ食道ガンの手術の難しさを医師たちが教えないのか?」――、
この話の続きを書きましょう。
なぜ、食道ガン手術の予後が大変か?といいますと、
前回も書きましたが、
40センチの食道は、心臓の後ろで背骨の前、
肺のある胸部の真ん中を通っているので、
手術のアプローチが大変です。
肋骨(ろっこつ)の一部をはぎ、
喉、胸、腹を「3枚おろし」に切り開き、
40センチの食道を全摘出。
さらに胃袋の神経を抜き、ナス型に細く叩きのめして、
食道の代用として喉に繋げる大手術なわけだからです。
その方法も3通りあります。
1・背骨にそって喉に食道代用の胃袋をぶら下げる。
2・胸骨(きょうこつ)の裏側を通す。
3・胸骨の前を通す。
どれを選んだとしても、心臓や肺といった
中心生命臓器の回りを弄(いじ)くる大手術だということが
分かると思いますが、
かりに上手く「代用食道」である胃が繋がったとしても、
喉と胃の膜は厚さが違い、
実に接合が難しいという欠点を持っています。
ですから、術後、後遺症、合併症を起こすばかりか、
食べることにも難儀(なんぎ)をするわけです。
代用食道である胃袋が胸骨などに圧迫され、
機能低下を起こして腸が張る、
また胃は雑菌に弱い性質を持っていますから、
術後は極端な食欲不振で体重が減ることになります。
1・術後1〜10日は栄養点滴
2・術後20日は流動食
3・最低1年間は食欲不信。少しずつしか食べられない
4・2〜3年かかってやっと症状緩和
この間に誤嚥(ごえん)を起こしたり、
合併症を起こしたり、院内感染に罹り、
悶絶の内にいのちを落していく同輩患者を何人も見てきましたから、
「こんな惨い治療からはなんとしても逃げ出したい」と
悲嘆にくれたわけです。
幸いにも、僕はこの手術の実態情報を事前に得たために、
退院後、不安を抱えつつも、
漢方薬などの在宅療法でいのちを永らえることが出来ました。
もし、医師が正確な治療実態や手術実績などの情報を
詳しく伝えてくれないとすれば、
わが身、わがいのちを守る手立ては、
患者自身のあくなき情報収集と分析勉強、
そして、自分の判断による治療の選択にかかってきます。
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