ガンを切らずに10年延命-関根 進

再開!元週刊ポスト編集長の目からウロコの体験秘話!

第163回
ガン患者よ、エンパワー(自己実現力)しよう!

なぜ、この長寿難病時代を迎えて、
ガンというミステリアスな病気治療に対する
考え方を改める時代が来ていると思ったか――、
なぜ、僕は「ガンを切らずに10年延命」という本の中で、
「複合漢方薬の知恵」「人間のいのちの複合力」を
見直そうと提案したのか?――その話の続きです。

敬愛するマクロビオティック食養生法の始祖である
桜澤如一という先達が次のように言っています。
「ガンは人間の仇敵ではなく恩師だ」と。
近代西洋科学、近代西洋医学の進歩はたしかに、
人間のいのちを永らえることに貢献をしてくれました。
しかし、ことガンに関しても、切り傷治療と同じように、
「ここを切り取れば病原は一発でなくなる」
「ここを化学薬で破壊すれば病巣は一発でなくなる」と、
まるで“魔法技術”のように開発を進め、
またメディアも喧伝して来ましたから、
ガンのような「複雑で複合した病気」にも簡単に通用すると,
誰しもが信じ込むようになったわけです。

しかし、これは
「人間がより高度に複雑化したミステリアスな生命体」
であるということを患者の脳裏から忘れさせてしまったようです。

もちろん、薬を信じることは否定しませんが、その前に、
とくにガンの患者さんなら、自らが、「いのちの複合力」で
出来上がっているものだということを思い起こして見ましょう。
拙著に上げた「20の複合力」のうちの全部を
丸暗記することはありません。
そのうち、2つでも3つでも思い出して、
自分の体質や症状とよく“相談”して組み合わせて、
養生実践法として日常生活に活かしてみましょう。
不思議と「延命力」が付く、延命の道が開けてくるはずです。

ちなみに、僕の提案した、
漢方に沿った「いのちの複合力」に限りません。
「呼吸力」でも「笑う力」でも「音楽(おんらく)力」で
元気を取り戻している方もおられるはずです。
自らの「いのちのパワー」を複合させる・・・、
これぞ、「ガンと長く付き合う」いや「元気で長生き」する
近道だと思って、僕は10年間過ごして来たわけです。

ガンというと、患者は、
この治療法で「治るのか」「治らないのか」と
すぐに知りたがります。
この薬は「効くのか」「効かない」のかと医師に迫ります。
別にこれを否定はしません。
しかし、ガンという複雑老化病の正体と治療法に関する限り、
いまだほんの数パーセントしか解明されていないのですから、
ことガンに関しては「単純思考」は改めた方が早いと
僕は思ったわけです。
これからの長寿難病時代は、とくに
「いのちの複合思考」「いのちの複雑思考」を見直しましょう。

社会学に<エンパワーメント>(empowerment)
という用語があります。
「パワーをつける」という意味です。
複雑な環境の中で、
「自己実現のパワー(Self-realization power)をつける」
「ベストを引き出す」「公的な権限を与える」ときに使われる
大切な考え方です。
人間の社会以上に「人間のいのち」の世界は複雑怪奇です。
より人生を納得する「自己実現」を目指すなら、
「いのちの複合パワー」=「エンパワーすること」が、
なによりも増して大切なのです.

もう、賢明なる読者のみなさんならお分かりでしょうが、
もしガンを宣告され、またガン再発を宣告されても、
医療界に蔓延する「単眼思考」ではなく
人間本来の「複眼思考」で臨みましょう。
人間のいのちの複雑さを知れば知るほど、
「あきらめない」人生はそれなりに掴み取れるものだ――、
僕はそう考えているわけです。あなたはどう思いますか?


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2009年4月28日(火)

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